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2010年1月

2010年1月31日 (日)

むらの達人に脱帽!

1月最後の日曜日は、「勝山、年の市」です。

江戸時代の終り頃、12月と1月の26日に市が開かれ、農家の人々が農閑期に作った品物を売って、そのお金でお正月の準備をしたそうです。

現在は、勝山市中心部の本町通りに50以上の出店があり、木工品、民芸品、特産品、そして、もちろん食べ物のお店もたくさん出ています。

ですが、お祭りなどの露店とは、やはり品揃えが違いますね。

恒例のお好み焼き、たこ焼き、大判焼きなどはもちろんありますが、うす、杵、まな板から郷土料理、なれずし、あゆの姿ずし、あまごの串焼などの販売、そして、そば打ちや、ポンがしの実演販売もあります。

その中でも特に目玉は、「むらの達人」と呼ばれる方々の作品です。

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ここ何年かは、「6人のむらの達人の方」が出店されています。

特に99歳の中森よしさんが作る「冬の防寒着、ござ帽子」は、その作品、人物ともに人気があります。

よしさんは、ご高齢にもかかわらず、今年も朝早くから出てこられ、実演を披露をしてくださっていました。

この「ござ帽子」を「ワラを手織りで作る人は、県下で一人」とあって、よしさんのまわりは、いつも人盛りでした。

今では、よしさんの息子さんが跡を継がれ、その技を伝承されているそうです。親子で手織りされる姿は、とても和やかで、心温まるものでした。

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99歳のよしさんに脱帽!

ジャジャジャジャ~ン! そして、「ござ帽子」にもましてすごいのが、片岸繁子さんの「報恩講料理」です。

手間暇のかかった20種類以上の「お精進料理」を、二の膳にまでも盛り付けし、展示されていました。

お寺の報恩講でも作らなくなった「ほうきのあえもの」、「ひき汁」などは、特に珍しい一品です。

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片岸繁子さんの「報恩講料理」

実際にこの「報恩講料理」を試食できます。ですが、整理券はアッというまになくなってしまい、私は指をくわえて帰ってきました。

それ以外にも、「北谷の鯖のなれずし」、「野向のえごま」、「白峰のとうふ、あぶらげ、とちもち」など、モ~きりがありません。

こんなにおいしい特産物が、いっぱいあったんだなあ~と、あれも食べたい、これも食べたい……ウ~ン……その誘惑に負け、買ってしまいました。

食い意地のはったシ~子ちゃんは、この冬の思いがけない大雪の除雪で、ほんのわずかに減った体重が、アッという間に増えてしまって、大ショック shock

技と心を後世に伝え残すことの「大事さ」と「大変さ」を知らされた「今年の年の市」でした。

2010年1月27日 (水)

中央仏教学院

本日、「中央仏教学院の特別講義」に出講してまいりました。

中央仏教学院は、大正9年に京都府の認可を得て創設された「浄土真宗本願寺派の僧侶を養成する機関」です。

今回の特別講義は、本科、および、研究科の全学生213名(18歳~62歳)が対象でした。

それは、いつものご門徒さんへのご法話とは違って、仏教を学ぶ学生さんたちへの講義ですので、極度の緊張感から冷汗の連続でした。

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聴講される学生さんたち

講義の開始にあたり、学生さんたちのお念仏の声が講堂いっぱいにあふれ、思わず身震いいたしました。

特別講義の内容を要約しますと、次のようになります。

    お聖教を拝読することは、阿弥陀如来の大慈悲心を学ぶこと。

    それは、苦悩をかかえ、悲しみを背負って生きていかねばなら
    ない凡夫(私)を「汝 救わずば 仏に成らず」と誓い、その
    願いが言葉となり、声となって、呼んでくださるのが、南無阿
    弥陀仏のお念仏。

    その「お念仏」を頂くことが、すなわち「阿弥陀如来の大慈悲
    心を賜ること。

様々な例話を通して、お取り次ぎさせていただきました。

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白川晴顕 中央仏教学院 学院長

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一昨年、拙寺に来てくれた留学生の
ヘンリー アダムス君(北米開教師)

この度のご縁は、学生さんたちに講義するというよりも、講師の私が多く学ばせていただいた尊いご縁でした。

白川学院長はじめ、諸先生方皆様、本当に有り難うございました。
お世話になりました。        合掌

2010年1月25日 (月)

宿因講(しゅくいんこう)

24日の日曜日、平泉寺町の「宿因講法座」のご縁をいただきました。この「平泉寺町」は、約1300年程前に開かれた「山岳寺院、平泉寺」のある地区です。

平泉寺町の村落は、まだ雪深く覆われて、寒さも厳しい中、毎年この時期に「宿因講の法座」が開かれます。

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この「宿因講」という法座は、第二次世界大戦で亡くなった「戦没者追悼法要」から始められました。

法座の名称は、「宿世の縁(如来さまのお育て)の(集い)」ということに由来し、そして、昭和25年には「本願寺派前門主(第23代 勝如宗主)」より、ご消息もいただいています。

法座は、平泉寺地区を数班に分け、当番宅の家を宿坊にして開かれます。今年は集落センターを会場に、当番の方々が前日より準備をして執り行われました。

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以前は2日間あった法座が、現在は1日だけとなりましたが、それでも、朝、昼、夜の3座が勤まります。

講長さんは
  やはり、戦後64年ともなりますと、存続が難しくなりました。
  しかし、何年過ぎても、人間の争いは無くなることはありません。
  だからこそ、常に平和を願い、仏法聴聞によって、お互いに拝みあい、
  支えあって生きていくことが大切なことだと思います。
と語ってくださいました。

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今年の「宿因講の法座」には、60人以上の参詣者がありました。

午前の席では、「親鸞聖人のご生涯」をお話して、「親鸞聖人のごお名前が4度変えられた意味」と「法名と戒名の違い」をお話しました。

昼席では、「阿弥陀経のいわれ」についてお取次ぎし、夜席では「学仏大悲心の心」をいただきました。

皆さん熱心にお聴聞下さり、有難いことでした。平泉寺の皆さん、尊いご法縁ありがとうございました。

2010年1月24日 (日)

久しぶりのヒット

今日の午後は、「奥越の医療を考える講演」を聴きに行きました。

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勝山福祉健康センターすこやか

会場には、約200人余りの方が来られました。

 

ここ1、2年揺らいでいた

  ・奥越唯一の総合病院、福井社会保険病院
     (旧勝山病院)の存続は、いかに?

  ・今後の奥越の医療の在り方は?

  ・奥越から 無くなった産婦人科は?

など、気にかかる問題点が聞けるとあって 予想以上の参加者でした。

 

福井大学医学部附属病院の副院長、寺澤秀一氏の1時間弱の基調講演は、聴きごたえがありました。

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寺澤秀一氏

午後からの一番眠い時間を考慮しながら、笑あり、ユーモアたっぷりに、しかも医学的に基づいたお話は説得力があり、医者としての立場ばかりを誇張するのではなくて、むしろ患者としての市民の立場からの視点に立ってのお話にとても 好感がもてました。

寺澤氏の基調講演は、「上手な医者のかかり方」と題してのお話でした。

  かかりつけ医域の中核病院大規模病院の「役割分担」
  と「連携の大切さ」、医者、医療を育て、よりよいものに
  するのは、そこにかかる患者であり、地域の住民だ。

これは、なにも医療だけのことではなくて、教育、政治についてもそうですよね。

いずれにしても、「権利には、義務が」、「自由には、責任が」ついてまわることを忘れてはいけない。

最近は、「権利と自由ばかり要求する傾向」がありますものね。

う~ん、今日は、ずいぶん難しいことを考えたので、とても疲れました。
連日の屋根雪の降ろした雪の除雪より疲れました。早く寝ようっと sleepy

2010年1月23日 (土)

親鸞聖人讃歌

今年度から 毎月の常例のお勤めを「親鸞聖人讃歌(豊原大成 編著)」を依用することにしました。

 

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親鸞聖人讃歌 編著:豊原大成  出版社:(株) 自照社出版

 

このお勤めは、宗祖親鸞聖人750回忌を記念して、現在、築地本願寺輪番(元本願寺派総長)豊原大成先生が、昨年の11月25日に発刊されたものです。

ちょうどこの日に御輪番のお寺(西ノ宮 西福寺)に布教に参りましたとき頂戴しました。

親鸞聖人の一生涯を十六首の讃歌でわかりやすく著わし、十二礼の譜であげるものです。

お念仏の後のご和讃は、現世利益和讃の九首を称えます。

早速、今月20日、拙寺のご正忌法要にてご門徒の皆さんとともに唱和しました。

ご門徒の皆さんは、「親鸞さまのご生涯ことがよくわかりました」と大変好評でした。

お勤めは、文字を目で見て、口から声を出し、言葉を耳で聞く。すばらしいご教化である。

朝夕にお仏壇の前で、くりかえし、くりかえし勤めることにより、いつのまにかお念仏のみ教えが、身についてくることでしょう。

2010年1月22日 (金)

カキ食えば…

先日、お土産に沢山のカキをいただきました。

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若狭の殻つき牡蠣(カキ)です

カラ付きのカキは何年ぶりでしょうか。若狭の海の幸を悪戦苦闘して料理しました。

毎食、蒸しカキや、焼きカキ、カキ鍋等、カキ尽くしです。

 「カキ食えば、家族団欒 雪の夜」… フフフ 恥カキ

おかげさまで疲れた身体に元気を頂きました。
 あなたの いのちを ありがとう (温泉津 西楽寺さま ひらがな法話へ)

  カキ食うた  カキの いのち 食てしもた
  カキからもろうた  私の いのち
  そう思うたら  お念仏が出てならん  南無阿弥陀仏

2010年1月20日 (水)

御正忌法要

大寒の今日は快晴に恵まれ、異常気候なのでしょうか、全国的に暖かい一日でした。そんな中、西宮寺の御正忌法要を勤めました。

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参詣の皆さん

早朝より多くの参詣があり、勝山市内ばかりでなく、市外からも多く参詣くださいました。

福井市からはいつも視聴覚伝道でお世話になっている水○さん。三国町からはS○ご夫妻。なかでも凄いのは、遠く京都より車で駆けつけてくださった、宇治茶の社長でM○さんご兄弟のご参詣です。

社長のM○さんは、十数年前より仕事で北陸に来られるときには、必ず拙寺の法座に足を運んでくださいます。その熱心さには本当に頭が下ります。

今日も昼食を一緒にしながら
  布団の上での字になって寝る姿を文字にしたらという文字になる。
  その下にをつけたらとなる。仏さまに救われているのがこの姿や。
と「お念仏の喜び」を語ってくださいました。

お昼には「ぜんざい」と「恒例のビンゴゲーム」で楽しみました。皆さんの姿は法座聴聞以上に真剣にゲームに熱中していました。

やはり景品をもらえるときはちがいますね。でも景品は上下があっても、お念仏は上下無く無条件で仏さまから頂きます。

午後からの布教には、拙寺のブログでもリンクさせていただく「鯖江誠照寺派本山参務の長田先生(願生寺ご住職)」にお取次ぎいただきました。

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願生寺ご住職の長田智真師

笑いを誘いながらのご法話で、大変分かりやすく語ってくださいました。

最後に大切な「生死の問題」を有難くお聞かせていただき、門徒一同「有難いご縁を頂きました」と喜びながらお寺をあとにしました。

長田先生、ありがとうございました。またのご縁お待ちしています。

2010年1月18日 (月)

初お講

昨年からご縁をいただく「K寺さまのお講さま」に寄せていただきました。

K寺さまは、無住寺院(住職が常駐しない寺院)で、ご門徒さんたちだけでお寺を護持されています。

そんなK寺さまでは、尊いことに、ご門徒さんたち主導で、年に25回もの「寄り合い」や「お講さま」などの仏事が勤まっています。

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お給仕をされるご門徒さん

それらの仏事では、ご門徒さんたちが当番制で「お荘厳」や「お仏飯」、「お斎(お料理)」などのお世話をしておられます。

そして、有り難いことに、若い方が当番の時も、この「お荘厳」などのお世話をしてくださるとのことです。

しっかりと次世代に「お給仕のたしなみ」を引き継がれていることがすばらしく、そして羨ましくもあり、また頭のさがる思いがしました。

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皆さんと一緒にお正信偈

今回も、お正信偈を皆さん大きな声で、正確にお勤めされます。

他人の物は、なんでもよく見えるということのたとえに「隣の花は赤い」とか「隣の芝生は青い」という言葉があります。

そのたとえのように、「よそさまのことは、いいように、楽そうに思う」のは、悪い癖ですね。

  みんな違って みんないい
  あなたは、あなたでいい

背伸びをしなくても、卑下することなく、等身大のままの私を認め、寄り添い、支えてくださる阿弥陀さまのお陰で、なんとか昨年も過ごせました。

今年も一日、一日 過ごせたらいいなあ。
(実は、段取りが追いつかなくて、綱渡りのような毎日の言い訳なのです)

2010年1月16日 (土)

甘くは なかった

一昨日の「もう 降らんといて!」の願いも空しく、昨晩から20cmほど積もりました。

ようやく晴れ間が覗いた今日、朝8時から屋根雪を下ろしていただきました。

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今回も、平泉寺の方々のお力を借りました

20日(水曜日)は、拙寺の御正忌。参道を確保するため、屋根から降ろした雪も除雪しなければなりません。

とても人力では無理です。

そこで、作業してくださる平泉寺の方々の他に、「除雪車」と「ダンプ」も手配することにしました。

しかし、この手配が大変でして、勝山市内はどこもそこも、フル回転で除雪していて、空いてる機械などあろうはずがありません。

  勝山市内の除雪の模様は、相互リンクしている「かっちゃまねっと」の
  「雪おろしサンデー 今冬最高の大雪」をご覧ください。

そんな状況の中、ご門徒さんの知り合いに頼み込み、なんとか確保することができました。ナーンと、「ダンプ」は福井市から駆けつけてきてくださいました。

これでなんとかお寺の屋根も安泰です。そして、御正忌に参詣される方も安心してお参りできます。

  いや~、奥さん、前回よりもあったねー
  雪を下へ落とす度に、屋根の上で揺れたよ
  今日、降ろして、ほーんとよかったねー

と言われ、ホッと胸をなでおろしました。

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百人力の除雪車です

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ダンプです 福井からようこそ

皆さんのお陰で、またしばらく枕を少し高くして眠れそうです。

命がけで本堂の屋根に登ってくださる平泉寺の方々、本当に重労働、危険な作業、お疲れさまでした。

ヨーシ 明日も、がんばるぞ! sun

2010年1月14日 (木)

もう 降らんといて!

今朝 起きて外に出たら もービックリ!
玄関先に 私の背丈ほどの、でっかい雪の山がある。

なーんで こんなとこにーー!
と、よーく眺めたら、なんと住職自慢のハイブリット車、エスティマだった。

この冬一番の積雪、一晩で80センチは積もっただろうか。

あきれて もー笑うしかなかった。 happy01 happy01 happy01

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除雪車の置き土産?

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きっと エスティマ です

この2枚、夜の映像では、ありません。今朝の7時に撮ったものです。

今日一日、法務の合間を除雪作業に追われ、2人とも足腰はガタガタです。年を感じずにはいられません。

しかし、先日までの雪とは違って、きめ細かくて、サラサラで、「オッ! これはスキーにもってこいの雪質だなあ!」と、何を感心しているんだ sign02

このまま降り続けると、また屋根雪を降ろしてもらわなくてはならない。

  どうか、もう、降らんといて!
  これ以上降っても、知らんよ! 除雪せんよ!
  いったい 誰のせいで こんな 雪国にきたんよ!

と、30年もぼやき続ける Sちゃん でした。 pig