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2011年3月

2011年3月30日 (水)

卒業報告参拝

昨日、福井教区少年連盟卒業報告参拝に行って参りました。

毎年この時期に、小学校卒業された日校の子供たちが、ご本山へ卒業報告参拝を行ないます。今年は引率の先生方を含めて約五十名が参加しました。

大型バスで朝七時に、西別院を出発して途中、福井市、鯖江市、敦賀ICなどで各日校生を乗せて京都に向かいました。

京都到着後、梅小路蒸気機関車館を見学しました。この館は、1972年(昭和47年)に日本の鉄道開業100年を記念して開館したものです。

かって蒸気機関車の基地であった「梅小路機関区」の扇形車庫(重要文化財)に、日本を代表する蒸気機関車17形式19両を保存し、7両は動態保存されています。

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中でもC62形やD51形は館内で「SLスチーム号」として運転しています。見学の前に皆で乗車しました。蒸気機関の迫力に子供たちは大喜びです。

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見学後、ご本山到着し、聞法会館で昼食を頂いて、歴史と芸術に優れた国宝の書院と飛雲閣等の拝観をしました。

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天候にも恵まれて特に飛雲閣はすばらしいものでした。

拝観の後、いよいよ阿弥陀堂にて記念式典です。子供たちは神妙な面持ちで正座をして式典が始まりました。

厳教寺住職さんの調声で「らいはいのうた」をお勤めして、焼香、三つのやくそくを唱和して、日曜学校生代表の前田美咲さんが「ちかいの言葉」を述べました。

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日曜学校で学んだこと、一緒に過ごした友達のこと、お世話になった人たちのことを思い起こしながら、感謝の心で仏さまに卒業の報告をいたしました。

引き続き、ご本山より竹田総務(福井教区本専寺住職)さん、福井教区教務所長、少年連盟会長よりの挨拶も頂きました。

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式典後、境内にて記念撮影をして卒業報告参拝式典が終了いたしました。

来月より親鸞聖人七百五十回忌法要が始まりますが、その為のご影堂参拝仮設建物と食事場所の仮設建物が出来上がっていました。

その大きさの迫力に大人も子供もみんな驚嘆の声でした。さすが本山ですね。

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ふと「このような大きな仮設建物を、震災の被災者の方々に使用されたらどんなにいいのになあ」と、思ったことでした。

帰りはバスの中でアニメーションを見ながらの帰宅でした。行きと同様、途中に下車しながら無事西別院に到着いたしました。

各日曜学校の子供たちと引率の先生方は本当にご苦労さまでした。

2011年3月28日 (月)

小さい春みっけ!

周囲の皆さん口々に「こんなにいつまでも寒く、3月に入っても雪がちらつく年はなかったよな!」と言われます。

かくいう私も「去年はこんなことなかったはず‥‥‥本当にいつまでも寒いこと」と、ぼやいています。

ふと、去年の日記を読み返してみました。と言うのも、私、な~んと5年間も続けて日記を付けているんですよ。

祖母から「お前は、何をしても続かんなぁ!」と、ほぼ「諦めの境地」で言われ続けてきた「この私」が、唯一、結婚生活以外に続いているのが「5行の日記」なのです。

そして、この「5行日記」は、もう3冊目に突入しています。

やっぱり「たった5行」という短さが、「ちゃーんとした日記を書こう」というプレッシャーから解放してくれるんだと思います。

去年の日記を見ると、同じような時期に「粉雪の舞い散る寒い日」と書いてあります。

と言うことは、去年もやっぱり寒かったようです。ホ~ント、人の記憶なんて「頼りないもの」ですね。

去年の季候でさえも、すっかり忘れ「今までにこんなに寒い春はなかった」とは、よく言えたものです。

毎度のことですが、も~情けなくなります。でも、例年になく今年は、残雪がごく最近まで残っていたんですよ。

そして、ようやく田畑の雪が消え、「待ってました」とばかりに、農家の方々が畑を起こし、種をまく姿も見られるようになりました。

そんな遅い春の到来ですが、かわいい花を咲かせた「タンポポ」や、必ず我が家の食卓に並ぶ「ツクシ」も頭を出してきました。

すごい生命力です。「オッ!いつの間にか雪が無くなったなー」と思ったら、すぐ芽吹いているんです。

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まだ小さくて食べれないな~
ツクシは、もうしばらくの辛抱です

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里では草花に春が訪れ、山頂には残雪が深く残っています。そんな勝山市街から望む山々は、ホントに素晴らしい眺めです。ハイ。

2011年3月23日 (水)

三寒四温

自坊では、20日に彼岸会を終えたところです。

皆さん、いつもと変わりなくお参りくださいました。それが何より私を「ホッコリ」とさせてくれます。

お迎えする側も、いつも通りのスケジュールで、いつも通りの進行で、法座を申させていただきました。

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今回の法座では、「東北地方太平洋沖地震」の義援金箱を設置させていただいたところ、有り難いことに何人もの方が静かに手を合わせ、募金をしてくださいました。

それは、「小さな行動」、「小さな形」かもしれませんが、ハチドリのひとしずく」の物語のように、それぞれに「私にできること」をしたとしたら「必ず大きな力に繋がる」と知ってのことです。

    この『ハチドリのひとしずく』とは、南米アンデスに伝わる民話で、物語の主人公であるハチドリが森の火事を見つけた時、自身の微力さは判っていても消火活動として水を数滴ずつ上空から落としていく物語です。

    この「ハチドリの物語」のように「今できることをやる」そのような気持ちが集まって、少しでも被害に遭われた方々の手助けができれば、そして、熱い思いが被災地の皆さまに届けば大変幸いです。

さて、「暑さ、寒さも彼岸まで」などと言いますが、この時期になると1週間の内3日くらいは「また冬が舞い戻ってきたか?」と思えるほどの寒い日が続きます。

かと思っていると、「暖かくて春爛漫の陽気のような日」が4日くらい続き、「アレッ!」と気がついたら「もうすっかり春まっただ中」だったりしますね。

2011年3月20日 (日)

いいところ見っけ!

昨日の19日、勝山市勤労婦人センターにて、午後1時半より3時半まで、「岩堀美雪さん」の講演があり、聴講してきました。

以前、このブログでもご紹介しましたが、ご講師の岩堀さんは、小学校の教師をされている方です。

そんな岩堀さんが、「子供たちの長所を伸ばすにはどうしたらいいのか?」と悩んでいた時に出会ったのが「パーソナルポートフォリオ」という手法でした。

  ・子供たちに自信を持ってほしい。
  ・恵まれたいのちを大切にしてほしい

その手法に感動し、試行錯誤で10年以上も取り組んでおられます。

岩堀さんは、勝山市のお生まれで、鯖江市へ嫁がれ、教師になって27年目になるそうです。

既出のように、岩堀さんが10年前に3千冊を自費出版された本を、住職が布教に伺った先で、お聴聞されていたお父さまから頂戴しました。

その本と共に、これまた岩堀さんが「自費制作されたCD」も、お父さまからいただいたのです。

その「自費制作のCD」は、岩堀さんご自身の作詞で、作曲は「全国に163教室展開中のパソコン講師」としても有名な「くまひげ先生」こと「鈴木幸一さん」が手掛けておられます。

そして、このCDは「ありがとう地球」というタイトルで、4曲が収録されおり、なーんと歌は「癒し系コマーシャルソングの女王」としても有名な「ミネハハ(MINEHAHA)さん」なのです。

歌手の「ミネハハさん」は、スタジオミュージシャンで、コマーシャルソングをたくさん歌っておられる「プロ中のプロの方」です。

実は、今回の講演は、岩堀さんと、くまひげ先生との「ジョイントコンサート付き」だったんですよ。

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作曲の「くまひげ先生」が会場に音響機器を持ち込んでくださり、ギターを伴奏し、岩堀さんが自ら作詞された歌を歌ってくださったのです。

ギターの音色もさることながら、岩堀さんの気取らない自然体の優しい歌声に、心が洗われるようでした。

今回の講演で、岩堀さんと、くまひげ先生のユニットは、「CD、ありがとう地球」にも収録されている3曲を披露してくださいました。

1曲目の「ありがとう」は、「二人の子に、私の子供に生まれてきてくれて有り難う」という内容の歌です。

2曲目の「母の歌」は、「ご自身も二人姉妹で、長女の岩堀さんは、幼い時から勝山の実家を継ぐように育ててもらったのですが、嫁いでしまったことや、なんの親孝行もできずにいるご両親へ、特にお母さんに送る」という内容の歌です。

3曲目の「笑顔」は、「笑顔が繋がることで、幸せが繋がっていく」という内容の歌です。

さて、岩堀さんが子供たちと「パーソナルポートフォリオ」で学んだことは、次のようになるそうです。

  ・誰にも素晴らしい、いいことが必ずあるということ。

  ・それを見つけて、ファイルに綴っていくと
   だんだん自分が好きになっていく。

  ・ファイルに綴っていくと、自信が出てくる。
   また、他の人のいいところにも目が行く。

  ・周りの人から認めてもらえる。
   その結果、自分の居場所がちゃんとできる。
   すると、心が安定してくる。安らいでくる。

この「パーソナルポートフォリオ」って、いいことばかりじゃないですか。これは、子供ばかりではなくて、大人こそ必要な気がします。

誰だって「怒られる」より「褒められたい」ものです。なのに、話すことといえば「人を責めること」が大半のような気がします。

そのくせ「自分は」というと「自信がない」、「人より劣ってる」ということばかりが気になるものです。

奇しくも先日、テレビで「極端に自己評価の低い日本人」という特集があり、その番組は次のような内容でした。

  ・日本人は、長所が言えず、
   短所から挙げていき、しかも挙げる数が少ない。

  ・外国の人は、なんの躊躇もなく6つ、7つと
   長所を挙げ、オマケ程度に短所を数個挙げる。

  ・また、「自分に自信があるか?」との問いに
   日本人は「イイエ」と答えることがが多い。

外国の人のように、「自分が好きになる」、「自分の長所を自信を持って言える」といいですね。

岩堀さんの生徒が綴ったファイルの中で、その生徒のお母さんが書かれた「この子のいいところ」に、次のような言葉があったそうです。

  ・あなたが、お母さんの子供でいてくれたことが、
   あなたのいいところです。

もし、そのお母さんにもファイルがあって、私が書き込むことが出来たとしたら、「お子さんをそんな風に愛しておられることが、何よりも素晴らしい」と届けてあげたい‥‥そんな気分になりました。

どの人も、どの方も、「一子地(いっしじ=我がひとり子)」のように慈しんでくださるのが「仏さま」でしたね。

南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏。

2011年3月19日 (土)

被災地に灯りを‥

昨日、1枚のFAXが入りました。

  お寺に残蝋燭ありませんか?
  法要で使われた蝋燭の残りがあれば、
  分けていただきたいのです。

  今現在、電気が普及してない地区がまだあり、
  関東では計画停電という状況の中で、
  私たちが少しでもできることはないかと考えました。

  そして、「被災地の夜間の暗闇に灯りがあれば‥‥」
  と思い立ち、お寺にある残蝋燭を東海教区で集めています。

  東海教区に寄せられた蝋燭は、仙台別院に届け、
  各被災地の人たちの灯火にいたします。

  できれば西宮寺さんもご協力ください。

そのような内容のFAXで、送信者は、東海教区の法友で「淨願寺(愛知県西尾市)のU氏」でした。

U氏にその詳細を聞くと、数日前より東海教区内の寺院や、愛知県内の大谷派寺院にも協力を仰ぎ、約千本の蝋燭を集めたそうです。

その千本の蝋燭は、「日曜学校(キッズサンガ)」の子供たちの手によって、残蝋燭の汚れが丁寧に落とされ、綺麗な状態になり、既に箱詰めも完了したそうです。

この箱詰めされた千本の蝋燭は、明後日、21日にU氏自らが運転して、仙台別院へ届ける予定とのことでした。

被災地は電気不足であり、関東では計画停電も実施されている状況の中ですから、本当に良い企画だと思います。

私もわずかですが、この「法友の企画」に協力させていただきます。

昨夜は、組内の寺族青年会の総会がありましたので、早速この「法友の企画」を役員に伝達いたしました。

大小問わずにいろんな形で支援をしていくことも大切だと思いますが、大事なことは、被災地の人たちが「今、何を一番求めているのか」を的確に知ることが大切です。

送る側が「良かれ」と思って行動に移したことが、返って先方の迷惑となることもあるでしょう。

ですから、このたびの「残蝋燭による支援」については、「東北教区教務所長へ打診し、了解を得ての企画である」とのことでした。

2011年3月18日 (金)

災害義援金のお願い

東北関東大震災は、津波被害だけでなく、
福島第一原発の放射性物質の放出の恐怖で、
被災者の方々には、追い打ちをかける状況となっています。

本当に大変なことです。心よりお見舞い申し上げます。

震災直後に本願寺仙台別院へ車で駆けつけた妹が
昨日、心痛な思いで帰福し、
東北教区の被害状況を教えてくれました。

仙台別院では、仏婦の皆さんや、職員たちと共に
炊き出しをして、被災者の方々に差し上げたり、
会話を通して被災者の心の支えに努力されているようです。

また、東北教区教務所の高田所長は、東北教区内の各寺院と、
ご門徒の方々の被害状況の把握に走り回っておられるようです。

ご本山(西本願寺)のホームページにおいても
その詳細が掲載されていますように、東北の各寺院や
ご門徒の方々は、大変な被害に遭われています。

尚、各地の被災者の避難所へは、全国各地の各種団体より
「義援金」や「支援物資」などが届けられているようです。

仙台別院では「できれば東北教区の寺院と、ご門徒の方々に
直接お届けできるようお願いをしたい
」ということで、
このたび「東北教区災害義援金口座」を開設いたしました。

お気持ちのある方は、どうぞご協力をお願い申し上げます。

 ・振替口座:郵便振替(ゆうちょ銀行)
 ・口座番号:02270-2-106382
 ・加入者名:東北教区災害義援金

    窓口では振替手数料が若干必要となります。

    後程、仙台別院より、受領書等の送付を予定
    しております。

    お手数ですが、通信欄に氏名、住所、電話番
    号を明記してください。

2011年3月13日 (日)

善意の物資集まる

今回の地震の被災状況をテレビで見るにつけ、「何か出来ることはないのだろうか?」と、居ても立っても居られない気持ちの方は、沢山おられることでしょう。

そんな折、知り合いから2件のメールが届きました。

その1件は、「中部電力や関西電力が関東電力に送電をします。つきましては、一人がほんのすこしでもいいから電力を節約してもらえると助かります」という内容のメールでした。

  節電や省エネに努めることは、当然のことですが、「関東電力」ではなく
  「東京電力」なのですから、これはチェーンメールなのかもしれません。
  しかも、既に東京電力は、変換能力一杯の電力融通を受けていますしね。

そして、もう1件は、「本日の午後、福井駅で支援物資を集めます」という内容のメールでした。

そのメールに「責任者名」や「連絡先」の記載はなかったのですが、ちょうど福井へ行く用事のあった私は、「ここぞ!」とばかりに、被災者のお役に立ちそうなものを持っていきました。

次々と寄せられる物資に「ウ~ン、福井の人も、まだまだ捨てたものではないなあ~」と、しばらく見ておりました。

でも、こんなにもたくさん寄せられる支援物資を見ているうちに、頭の中で大量の?が飛び交い、ふつふつと疑問が湧いてきました。

  ・主催者は誰なの?
  ・どこへ届けるの?
  ・どうやって運ぶの?
  ・ちゃんと被災者に届くの?

そこで、「良いことをしている人を疑うのは悪い」と思いながらも、主催者にちょっと尋ねてみました。

すると、なーんと仁愛大学の学生が中心」となって、支援物資を集めていることが分かりました。

素早い行動で、「本当に尊いこと」と頭の下がる思いです。でも、被災地までの交通手段がまだハッキリしていない様子です。

私は「大丈夫なの?」と一抹の不安はありましたが、「何か少しはお役に立てた」という嬉しさの方が先に立ち、帰ってきました。

そんな矢先、消費者センターに勤務する友人より「頭に入れておかないといけないよ!」と、次のような内容のメールが届きました。

  ・善意の行動ばかりではないこと

  ・異常事態に人の善意を悪用しようという人も出てくること

  ・受信者の善意を悪用するチェーンメールも多いので
   事実確認をしてから転送しないと大変な迷惑をかけること

そんなことを教えてもらいました。

寂しい話ですが、「オレオレ詐欺」や「なりすまし詐欺」などの「振り込め詐欺」の被害が後を絶たない現実を見ると、「義援金や支援物資などは、確実な経路を通して送らなければいけない」と思いました。

必要とされている方に届かないと、自己満足にしかなりませんものね。

今回の「仁愛大学による支援物資の受け付け」は、夕方のニュースにも取り上げられ、間違いなく「NPO法人 ふくい災害ボランティアネット」を通して、被災地へ届けられることが判明し、一安心ではあります。

悲しいことですが、善意を悪用する人もおります。どうぞ皆さんも、お気を付けください。

そして、しっかり見極め、信頼できるところへ、あなたの善意のお気持ちを預けてください。

2011年3月12日 (土)

火宅無常の世界

東北、関東での大地震で
被災された皆さまに謹んでお見舞い申し上げます。

昨日、M8.8の国内最大級の大地震で、
死者、不明者は1200人以上と報道されています。

心よりお悔み申し上げます。

私の義弟(妹の連れ合い)は、
本願寺仙台別院にて輪番をしております。

音信不通でしたが、今朝やっと連絡が取れ、無事で
昨夜から職員と共に自動車の中で仮眠したとのことです。

昨年の4月、東北教区の福島県、宮城県、岩手県等へ
巡回布教に寄せていただき、今年も4月に出講予定していただけに
お世話になった寺院や、門徒の皆さま方のことが心配されます。

今後は被災された方々に
何かできることをしていきたいと思います。

2011年3月11日 (金)

念仏の花

昨日の10日、福井西別院にて「福井教区 仏教婦人 年次大会」が開催されました。勝山では、ここ3日続いて朝に積雪があり、昨日は除雪車が出動しました。

10センチの積雪があれば、道路を除雪することになっています。この時期に除雪車が出動するのは、本当に珍しいことです。なごり雪も、ここまでくれば「いい加減にしてほしい」といった感じです。

福井西別院の本堂は、造りが鉄筋コンクリートですので、寒い時期は床がとにかく冷えるんですよね~。

そんな中、535名もの方が参加され、毎年恒例の大会ながら、皆さんの「御法(おみのり)を大切にされるお気持ち」が伝わってきます。

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今年の大会式典では、献灯、献花、献香や、2年前に結成したコーラス「コール友の輪」の皆さまが音楽礼拝を斉唱してくださいました。

このコーラス「コール友の輪」は、いつでも気軽に参加でき、主に仏教讃歌を中心に歌を通して親睦を深め、法の輪を広めるために活動されています。

音楽礼拝では、結成から2年とは思えない素晴らしいコーラスを聞かせていただきました。

本堂内に心地よく響くその歌声は、厳かな空間を凛とした空気で包み、ひとり、ひとりの心身にじわりと沁み入り、心を洗われるようでした。

音楽礼拝に続いて「物故者会員追悼法要」が営まれ、亡き方を偲ばせていただきました。

別れの悲しみを胸に、すべてのいのちが仏さまに抱かれ「倶(とも)に一つの処(ところ)で会う」ことの確かさを味わいつつ、お念仏申させていただきました。

追悼法要では、皆さんで仏教讃歌(追悼の歌)「みほとけにいだかれて」を斉唱し、法要を閉じました。

午後の記念講演では、大畠信隆師(大阪教区)より、「無量壽、いのち」と題してのご法話をいただきました。

大畠師は、「夕焼け小焼け」の童謡から始まり、身近な実例を通して「無量壽のいのちにまで高めてくださる仏さまの教えに遇うことの素晴らしさ」をお取り次ぎされました。

大会の最後は、やっぱり皆で手をつなぎ、「夕焼け小焼け」を大合唱して終了しました。

つないだ手を通して温もりも、気持ちも伝わり、冷えた体も温かくなって別院を後にしました。

お世話くださった皆さま、本当に有り難うございました。

2011年3月 8日 (火)

越前そば道場

本日、全国で最初に誕生した「越前そば道場」へ行って来ました。

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こちらの「そば打ち道場」は、福井市内にある豪邸です。もう20数年も前から道場を開いておられたのですが、今回、不思議なご縁で初めて寄せていただきました。

当主の中山重成さんは、県内で幅広く飲食店を経営する企業の会長でもあり、福井のそば文化に造詣の深い『そば博士』でもあるのです。

初めての訪問なのですが、有り難いことに、そんな中山さんより色々なお話しをお聞かせいただくことができました。

中山さんは、2007年(平成19年)に米寿を迎えられ、ご高齢でいらっしゃるのにすごくお元気で、常に将来のことを考えておられるようです。

この道場を創設されたのは、「福井の文化でもある越前そばを全国に広めたい」との思いからだそうです。

そして、1985年(昭和60年)に中山さんが、全国初の「そば道場」を福井に創設されてからは、全国にそば打ち道場が広がり、そば打ち愛好家は現在も増加中です。

そんな中山さんの功績により、1996年(平成8年)からは福井で『全日本素人そば打ち名人大会』が開催されるようになり、今や福井は「そば打ち愛好家の聖地」とまでも呼ばれるほどになりました。

福井のそばを全国的に有名にした中山さんは、今年で16回目となる『全日本素人そば打ち名人大会』の審査委員長もされています。

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2階の部屋には、第1回から第15回目までの「歴代のそば打ち名人の写真」が掛けられてありました。

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そんな中山さんの「そば道場」へは、創設当初から全国各地より著名な方々がたくさん訪れ、そば打ちを楽しんでいます。

豪華な部屋には、故佐藤栄作元首相、元横綱の千代の富士など、政財界や芸能界の有名人が、そばを打っている写真も飾ってありました。

玄関には、数本の「蕎麦棒(麺打ち道具のひとつ)」が飾ってあり、アメリカの大リーグで活躍するイチロー選手や、松井秀喜選手が使用しているバットと同じ材質で出来ているそうです。

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当主の中山さんとの語り合いは、蕎麦談義ばかりでなく、仏法のことについてまでも及び、「できれば蕎麦だけでなく、この道場を心のよりどころになるような場にしていきたい」と仰いました。

また、中山さんは、「今までこうして生かされて来たのは、多くの方々のおかげであり、その喜びを少しでも多くの方々におすそ分けしたい」とも仰っておられました。

中山さんは、過去に多くの福祉事業にも貢献されておられるようです。

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短い時間ではありましたが、貴重なものと多くのことを学びました。

中山さん、お忙しい中、本当に有り難うございました。また寄せていただきます。