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2013年11月

2013年11月 1日 (金)

家庭法座 No.282 号

法に遇う この宿縁を 喜ばん

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世界の人口は70億人を突破し、文化や科学技術も、著しい発展を遂げました。

ですが、戦争や貧困、飢餓は止むことがなく、また、テロやそれに伴う報復など、新たな脅威も広がっています。

今、飢餓で苦しんでいる人口は、全世界で約10億人。世界の7人に1人が、アフリカでは3人に1人が「飢餓状態」とのことです。

また、世界人口の5人に1人(約13億人)は、「1日1ドル(約百円)未満の生活」を余儀なくされているそうです。

そして、世界人口の2人に1人(約35億人)は、「1日2ドル(約二百円)未満の生活」を余儀なくされているそうです。

ちなみに、日本人は「1日40ドル(約四千円)」とのことです。

こうして、私たち自身の時代社会の現実も、親鸞聖人ご在世当時の激動の時代に優るとも劣らない「苦難」に溢れています。

今、取り敢えず私たちは、衣食住には事欠かず、平和に過ごしています。

ですが、こうした様々な「苦難」は、人として生きていく限り、縁に触れ、折りに触れ、予期しない形で、何時やって来るか分からないものです。

そして、「人生の途上で『苦難』に襲われたから」と言って、そのことを歎いてばかりいるのでは、その人生はただ空しく過ぎていくばかりです。

親鸞聖人は、生きる意味を感じることが出来ないまま、時が過ぎ去っていく生き方を「空過(空しく過ぎる)」と言われました。

親鸞聖人が「空過」という言葉で問題にされたのは、「私の人生に起きる事実の全てが空しいものに終わってはならない」ということだと思います。

不思議なご縁で、人間に生まれながらも、「法(のり=仏法)」に、「お念仏」に遇わず、一生を終える人もおられます。

有り難いことに、人としての命をこの世に賜り、お念仏のみ教えに育まれながら、空しく過ぎることのない日々を過ごさせていただいています。

こんな「大きな幸せ」があるでしょうか。

これは限り無い遠い昔からの「因縁(宿縁)のお蔭」でありました。

有り難う、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏。

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Houza_no282

今月の行事

  ・勤行教室 11月15日(金曜日)夜7時より
  ・常例法座 11月20日(水曜日)午前&午後

どなたでもお参りください。