顔のシミは‥‥?
昨日の10時から15時30分まで、「寺族婦人研修会」が本願寺福井別院で行われました。
今回の研修会の内容は、「法衣のシミ抜き&修繕の方法」、「法衣のクリーニング」、「法衣のたたみ方」です。
日頃、知識も、自信もなく、もはや我流で済ませていた「悩み」や「疑問」を「その道のプロにコツを教わるまたとない機会」と思い参加しました。
研修会の講師は、牧野法衣仏具店(福井市)の牧野氏で、90名近くの坊守さんが参加する盛況ぶりでした。
最初に「法衣のお手入れ方法」と「ちょっとしたシミ抜きのコツ」を教えていただきました。
まず、食べこぼしや、汁物の跳ねなどの汚れは、絶対に飲食店のおしぼりで拭いてはいけないそうです。
これは、おしぼりに塩素が含まれているため、逆に色落ちしたり、水分によって凝固してしまったりして、本来落ちるシミも落ちなくなってしまうそうです。
そして、襟や袖の皮脂汚れなどは、使い古しの歯ブラシに水をたっぷり付けてこすり洗いをしてから、本洗いすると汚れが落ちやすいそうです。
ファンデーションなどの油性の汚れは、ベンジンをたっぷり含ませたティッシュかガーゼ(タオルは生地を傷めるのでダメ)でシミの部分をトントンと軽く叩くようにし、汚れを写し取るようにすると落ちやすいそうです。
足袋は、脱いだらすぐぬるま湯に一晩浸けておき、昔ながらの固形石鹸で部分洗いをしてから本洗いすると落ちやすいそうです。
等々、ちょっとした「コツ」と「ポイント」で見違えるほど綺麗になる方法を教えていただきました。
この「綺麗にするための必要な手間」というのは、料理の下準備と同じで、面倒がって適当に省くと、美味しさに大きく差が出ますものね。
法衣のたたみ方は、牧野氏ご自身による実演指導です。特に袴のたたみ方は、皆さん自信がなく、「ウ~ン、なるほどー」と感心しきりに眺めておられました。
実演指導のあと、皆さんで実際に法衣をたたんでみました。見ていると簡単にたためそうなのですが、実際にやってみるとなかなかスムーズにいきません。
やっぱり『普段からの積み重ね』が大事ですね。「忘れないうちに、帰ったらたたんでみよう」と意欲満々でした。
これまで気になっていたことが、スッキリ解決でき、何より「気付き」を他の方と共有でき、とても有意義な研修となりました。
牧野法衣店さま、法衣持参での分かりやすい実演指導を有り難うございました。これで自信を持って、法衣の手入れ、修繕、保存ができそうです。
そして、「大切な法衣、自分の手に余ることは無理をしないで、早めにプロに任せましょう」とのご指導は、しっかり再認識させていただきました。
結局、アレコレして生地を傷めてしまったら大変ですものね。今回の研修でこの「再認識」が私にとって一番の教訓になりました。
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つぶやき:こんなに綺麗にシミが取れるなら、顔のシミも取れないかしら‥‥?
でも、牧野氏の説明によると「シミ抜きは、早ければ早いほどよく
下手にいじられてない方が、落ちる確率も高くなります」と‥‥
このシミは年季ものだから、やっぱりダメか‥‥
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