待たれている身の幸せ
おかげさまで、今年最後の「読み聞かせ」も終わりました。
勝山で恐竜の化石が発掘されだした十数年前、「恐竜博物館を建てる記念に」と、全国から「恐竜をテーマにした作品」を募集し、選ばれた作品が出版されました。
今回の「読み聞かせ」にて、その5冊の中でとても気に入った本を読みました。
「あ・し・あ・と」
・作:尾崎美紀
・絵:大西ひろみ
・出版社:汐文社
・税込価格:1,580(本体価格:1,505)
・発行日:1996年10月
・ISBN:9784811303192
最近、年取ったせいか、読んでいてもすぐ涙ぐんでしまう「かよわい私」です。
本の内容は、かくれんぼが好きな寂しがりやの可愛い恐竜(フクイリュウ)が、初めて得た人間の男の友達との「友情物語」です。
二人だけの秘密の場所での楽しい時間は、
瞬く間に過ぎて大人になって勝山を離れ、
都会で過ごしていた僕は、すべてに疲れ、
ふと故郷、勝山へ戻ってきた。
久しぶりに秘密の場所へ行ってみた。
かくれんぼをしながら
「もういいかい」、「まあだだよ」
そして「もういいよ」を言わずに都会へ行ってしまった僕。
あれから何年たったのだろうか。
あのままに秘密の場所はあった。
思わず「もういいよ」と言ってみた。
すると目の前の大きな山が動いて「みっけ」と
フクイリュウが嬉しそうに僕を迎えてくれた。
「いままで待っていてくれたの?」
「うん、一億三千年ほどでもなかったよ」と
なんなく答えてくれるフクイリュウ。
恐竜が生きていた一億三千年も前から
僕を待っていてくれたフクイリュウ。
待っていてくれる人がいることの「うれしさ」と「喜び」は、感動ものでした。
私は、仏様にどれぽど待たれていたのでしょうか。
それは、どれぽどしびれをきらして、どれぽどはがゆい思いで、待っていてくださったに違いありません。
都合のいい時だけ、思い出したようにお参りする私を、見限りもせず、有難うございます。
今年もいろいろな絵本との出会いに感謝!
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