家庭法座 No.339 号
亡き親の 遺せしことば いまあらた
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諺(ことわざ)に「親の意見と茄子の花は、千に一つも徒(あだ)がない」とあります。
この「徒(あだ)」とは「無駄」という意味になり、「徒花(あだばな)」から来ています。
そして、この「徒花(あだばな)」とは「咲いても実を結ばずに散る花」を指し、「無駄花(むだばな)」などとも言われます。
実際には、茄子の花にも「徒(あだ)」となるものもあるそうですが、ほとんどの花は実を結びます。
この「諺(ことわざ)」は、こうして「茄子の花の結実率が高いこと」から「親の意見(小言)は茄子の花と同様に無駄がなく、いつか必ず身の為になる」という「諭し」を表しています。
親が健在の時は、この「諺(ことわざ)」の持つ意味を理解できませんでした。
しかし、親を亡くし、年を重ねる毎に、「あゝ、やはり親の言う通りであったナァ~」などと「腑に落ちる場面」に幾度も遭遇します。
こうしてお盆が近くなると、尚のこと「親の小言」が思い出されます。
そして、その「親の小言」の、一つ、一つが、我が子を思えばこその「諭し言葉」でありました。
お盆に際し、親でなくとも、恩師でも、友人でも、知人でも、亡くなった方の「面影」や「言葉」も偲びながら、お念仏いたしましょう。
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今月の行事案内
・寺青会布教大会 8月20日(月曜日)午前&午後
青年僧侶が学んで味わった仏法を語ります
どなたでもお誘い合わせお参りください
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