お育てを受けて
9月20日
今日は、彼岸会法要でした。
連休の真っ只中、各地で行事が目白押しの中、選りすぐりの40人ほどの方々のお参りでした。
いつも法座の度に思うのですが、お参りの方に助けられ、教えられて、やっと勤められている坊守業です。
先日の浄仙寺でのことでした。
若院と若坊守と生後3ヶ月の孫がきておりましたので、一緒に本堂でお参りをしておりました。
みなさんが変わる変わる見にきては、あやして下さいます。
あるご婦人が、「奥さん、奥さん」と小さな声で、耳うちなさいます。
私も「何か聞かれては、まずい事だろうな」と思い、小さな声で「はい、なんですか?」と返事しますと、「ああして子どもは、大きくなるんやな~」としみじみ言われました。
一声、一声、教えられて、育つんだな~
本当にそうでした。
動物園の動物は、最近ストレスが多いせいか、赤ちゃんが生まれても、育児放棄で、知らんふりの親が多いそうです。
飼育係りさんが、夜も休みなく一生懸命育てているニュースがよく流れます。
だからといって「人間が育てたから人間になるか?」
ゾウの子はゾウだし、サルの子はサルにしか育たない。
しかし、人間の子は、狼が育てれば、限りなく狼に育つんです。
人が人として育ち、手を合わせて「ありがとう、おかげさま」と喜んで日暮を送れるようになるには、どれほど多くのお育てがあったか知れません。
今日もご門徒さんに押され、引かれて、なんとか勤めさせていただきました。
ありがとう おかげさま
でございます。
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