渋柿が甘柿に
実家の父が、その季節ごとの収穫物を送ってくれます。
結婚して早や30年がたとうとしているのに、毎年変わらず送ってくれます。
今回も、重い荷物が届きました。
開けてみると、なんと「柿」でした。
例年になく、形が違う柿です。
いつもは「富有柿」、今年は先が尖った大き目の「渋柿」でした。
干し柿も、大好きなのですが、いつもは、
真っ白に粉が噴いた食べ頃のものを届けてくれていました。
「皮をむいて干すの~ 」と思いましたが、
せっかくなので、さっそく80個あまりの柿をせっせとむきました。
後は、縄に結んで柿を干すだけ。
縄の代わりに、ビニール紐で吊すことにしました。
その時、すべての柿が、皮をむきやすい硬さで、
枝をつけたまま、むしってあることに、初めて気がつきました。
父の「吊しやすいように」との気遣いでした。
親なればこそですね。
お陰できれいに吊すことができました。
不思議ですよね。あの渋い渋い柿が、
太陽の日差しと、寒い北風にさらされることで甘柿に変身するなんて!
人生も、辛いこと、悲しいこと、悔しいこと
泣きながら乗り越えてきたことで、
人は、強くもなり、優しくもなってゆくんですね。
「渋柿の しぶがそのまま 甘さかな」
おろかな私が、仏様のお慈悲に出会うことで
ありがとうの言える人に育てられるのですね。
それはともかく、今日で柿を吊して3日目、
おいしい「あんぽ柿」は、いつ食べれるやら
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