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2010年7月11日 (日)

利益第二主義

皆さん「AZスーパーセンター」をご存じでしょうか?

この「AZスーパーセンター」とは、「生活必需品のAからZまでを全てを揃える」という意味で名付けられ、日本では2番目の「24時間営業の大型スーパーセンター」なのです。

不況下で売上が減少しているスーパーマーケット業界の中で、この「AZスーパーセンター」の売上高は、年に100億円を超えるそうです。

また、ひとつの店舗で「ゆりかごから墓場まで」を体現するかのような膨大な品揃えをを誇り、その店舗の大きさは「東京ドームの約4個分」もあり、「店舗の端から端までは200M」もあるそうです。

こんな巨大な店舗は、想像もつきません。

そして、こんな巨大な店舗が、「人口わずか2万7千人の過疎の町、鹿児島県阿久根市に開業していて、週末には約3万人、1年間には約650万人が来店する」というのですから度肝を抜かされます。

Az
AZスーパーセンター 阿久根店

それは、現在、勝山市の人口が約2万7千人ですから、ちょうどこの私たちの住む勝山市に「AZスーパーセンター」があるようなものですよね。

いかがでしょう、勝山市にこんな巨大な店舗があることをイメージできます?

さらには、こんな巨大な店舗が現在、鹿児島県内で3店舗もあり、新たに「鹿児島県に4号店を、宮崎県に5号店を出店する予定」というのですから、その勢いに驚いてしまいます。

そして、その「大型スーパー」の経営者の娘さんが、なんと不思議なご縁で勝山に移り住んでおられ、有り難いことに我が「四葉のクローバー会」のメンバーにも加入されておられるのですよ。

過疎化と高齢化が進む田舎町に、年中無休で24時間営業の巨大スーパーを出店させ、成功させた「AZスーパーセンター」の経営者の娘さんがです。

さて、その「景気」や「立地」に左右されない「AZスーパーセンター」の躍進の秘密は、「地域の生活者に貢献することを第一」に考え「利益は二の次(利益第二主義)」という企業理念によります。

 ・地域の生活者を優先する店舗に
 ・田舎だから価格も安く、何でも揃う店舗に
 ・いつでも開き、賑やかで楽しい店舗に
 ・弱者にやさしい店舗に

経営者は、「損得」よりも「善悪」を優先する小売店を目指されたのです。

確かにその「企業理念」は立派ですが、「いざ実践する」となると臆してしまう「人間の弱さ」は、現実生活のあらゆることに通じるのではないでしょうか?

今の政治と政党、企業、教育、福祉、そして、日々の生活、ことさら「思い」と「現実」のギャップに打ちのめされているのは、この私自身かもしれません。

その「企業理念」を難無く実現された、いえ、大変なご苦労があっての成果でしょうが、現にこうして「利益第二主義で成り立っている実例」を知らされ、「ウーン、世の中、まだまだ捨てたものではないないなー」と、嬉しく思いました。

お尻の重い私(フットワークが悪いって意味ですよ)は、「ヨシッ! 私も何かやってやろうではないか」と思っても、なかなか行動には移せません。

 ・都会から見放された過疎地でも
  人々が便利に生活できるようにお手伝いする

まさに理想です。

たとえば、「高齢化が進む町に立地」ということで、「AZスーパーセンター」へ電話予約すれば、片道100円で自宅へ送迎してくれる「買物バス」のサービスも実施し、購入した商品は自宅まで運んでもくれるそうです。

この「買物バス」のサービスなどは、もう「一企業がする領域」をはるかに超えていて「行政がしなければならない分野」といえます。

そして、この「AZスーパーセンター」では、「もっと、もっとすごい!」と思えることをたくさん実践されています。

関心のある方は、「牧尾英二著 過疎地の巨大スーパーAZの成功哲学 利益第二主義」をご一読くださいませ。

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う~ん、ほんとにすごいぞ、AZスーパーセンター!