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2010年9月30日 (木)

節談説教

一昨日、お付き合いのお寺の報恩講に出勤してまいりました。

今年の布教は、節談説教の大家、M師(兵庫県専○寺)です。先生は「住職の親友の師匠」ということもあって、ご挨拶にお部屋へ寄せていただきました。

先生の「83歳」という年齢を感じさせないご様子に感服しました。

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こちらの報恩講では、今回のお座のために立派な高座を借りられ、チラシもあちこちに配布されたとのことです。

そんな入念な準備をされた甲斐もあって、普段お寺に足を踏み入れたことのない方もたくさん参って来られていました。

きっと前列のご婦人方は、「今日がお聴聞デビューでは?」と思われます。

節の付いたお説教「節談」といっても、「浪花節」や「浪曲」のようではなく、初めて聴かれる方がほとんどなので、それは新鮮な体験だったことでしょう。

参拝者へ、「できるだけ現代的な語り口調での節談の説明」や「先生が節談をされるようになった経緯」なども交えながら、お取り次ぎをされました。

先生の絞り出すような渋いお声で、時折ユーモアも交えながらのお話は、雑念を起こす暇もないほど、すっかり参拝者の心を魅了してしまいます。

江戸の前期、寛永時代の数奇な生まれの僧のお話を例に「信心正因、そして念仏は仏恩報謝です」と、お取り次ぎをくださいました。

    「我称え 我聞くなれど 南無阿弥陀仏
          連れていくよの 弥陀の呼び声」

明治時代の学僧、原口針水和上のお言葉を引用され、お示しくださいました。

有り難いご縁でした。