郷土料理「すこ」
里芋の収穫を迎えるこの時期、農家の方が里芋の茎を持ってきてくださいます。この「里芋の茎」の部分を酢の物にした北陸の郷土料理を「すこ」といいます。
この「すこ」は、兵庫から北陸に嫁いで初めて知った料理で、報恩講の料理には、必ずと言っていいほど、この「すこ」が並びます。
最近、やっと「すこ」が一人で作れるようになりました。
知らなかったのですが、里芋の茎には2種類あり、「すこ」にするのは「赤ずいき」といって、茎が赤色でないとダメなんだそうです。
そして、この赤い茎は、お酢を入れることによって、さらに鮮やかな赤色に染まるそうです。(ふ~ん、そうなんだ)
この畑の里芋は、茎が緑色なので「すこ」にはできません。
ネッ!見事な赤い茎でしょう。農家の方が、きれいに葉を取り、洗い、長さを揃えて持ってきてくださいました。
でも、ここから一仕事が待っています。一本、一本、茎の薄皮をむく作業があり、アクがきつくて、指の先が真っ黒になります。
手も痒くなるのですが、そんなことを言っている時間はありません。
何とか夜鍋をし、5時間で薄皮をむき終え、きれいな赤色の「すこ」が完成しました。(やったあ!)
これで今月の17日と20日の法座に「すこ」の料理を出せそうです。残り半分は、天日干しにし、来月の報恩講のお斎(おとき)に胡麻和えにして出します。
今年は、猛暑のため里芋の発育が悪く、「すこの料理は無理かなー」と心配しておりましたが、これで何とかなりそうです。
後は、しっかり干し上がるよう気を付けるだけです。でも、干そうと思ったらこの雨です。
ここ数日、天候不順で、いつ雨が降るかわからず、果たしてうまく乾燥させられるか心配です。
農家の方は、ワラで編んで茎を軒につるし、乾燥されますが、私はそんな丁寧なことは苦手なので、直に広げて乾かします。
でも、茎を何回もひっくり返さないといけません。上手に干し上がるといいのですが‥‥。貴重な「赤ずいきの茎」です。大事に、大事に乾燥させますね。
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