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2011年12月21日 (水)

海外留学生の法話会

12月度の常例法座は、京都中央仏教学院で浄土真宗を学んでおられる海外留学生の方々をお招きいたしました。

今回のご縁は、本山に勤務する私(住職)の弟の提案から実現したものです。

弟と共に京都を5時に出発し、小雪のちらつく勝山へと足を運んでくださったのは、次の3名の方です。
  ・韓国ご出身のチェ・チュンサム(崔・春三)さん
  ・ネパールご出身のラマ・ススミタさん
  ・ブラジルご出身の佐々木・ネルソンさん

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午前の席では、正信偈のお勤めの後、弟より「本山の七百五十回忌法要の報告」と「留学生の紹介」があり、いよいよ法話会の開始です。

トップバッターは、崔春三(チェ・チュンサム)さんです。

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崔さんは、「浄土真宗に出会ったご縁」と「悪人正機の教えの味わい」を語ってくれました。

韓国でご住職をされていた崔さんは、来日された際に浄土真宗の教えに触れられ、お念仏の教えに魅かれたとのことです。

そして、京都中央仏教学院に入学され、浄土真宗の教えを学んでいかれるうちに「お念仏こそ人生の苦悩を乗り越えていく力になる」と確信されたそうです。

そんな崔さんは、今年得度をされ、浄土真宗本願寺派の僧侶となられました。

特に家族の苦悩を通した「お念仏の喜び」を語られ、「今後は韓国の人々にお念仏を教えを説いて行きたい」と、力強くご法話を締めくくられました。

午後の最初の席は、ラマ・ススミタさんです。

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ススミタさんは、幼い時からカトマンズ本願寺でお育ちになり、そのご縁で来日されたとのことです。

そして、「これからも京都中央仏教学院で学び、教えを深めていきたい」と明るく参詣者に語られました。

最後の席は、佐々木・ネルソンさんです。

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まずネルソンさんは、「両親のお育てのおかげで、お念仏を喜ぶ素養が身に付いていたのではないか」と語られます。

そして、20年間サラリーマンをされますが、父親の姿を見るうちに「自分も父親と同じ道を歩みたい」と僧侶を志されたそうです。

ご法話の終盤では、コンピューターをプロジェクターに接続し、大きな画面で「ブラジルの国の紹介」や「60年前にブラジルの地で浄土真宗を開拓された先駆者のご苦労」などを説明してくださいました。

3人の留学生の皆さんは、流暢な日本語で、それぞれの生き方を通して、お念仏の喜びを一生懸命に語ってくださいました。

1981年(昭和56年)から、長年に渡って親しまれてき「念仏の声を世界に子や孫に」というスローガン(標語)があります。

こうして3人の留学生のご法話を聴かせていただくと、掲げたスローガンの波及もあって、親鸞聖人のみ教えが世界の人々に届いていることを知らされます。

それと同時に、「もっと多くの日本の人々が、浄土真宗のお念仏に遇っていただきたいものだ」と痛感した1日でもありました。

留学生の皆さん、本日はお寒い中を早朝より、本当に有り難うございました。