家庭法座 No.337 号
豊さに 心うかれて 迷う路
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ある「お経」に、次のような「お諭し」が説かれてあります。
欲が満たされ、何ひとつとして不自由のない「天上界」に住んでいる者は、あまりに楽しいので、仏法を聞こうとしない。
逆に、「地獄界」や「餓鬼界」、「畜生界」、「修羅界」などの「苦しみの世界」に墜ちた者は、あまりに辛いので、仏法に耳を傾ける余裕がない。
そうした「境涯(迷いの世界=六道)」の中で、仏法が聞けるのは、「楽しみ」と「苦しみ」が相半ばする「人間界」だけである。
こうして「人間界」に生まれた意義は、仏法を聞いて「迷いの世界」を離れ、「彿の世界」に生まれることにある。
国連による「世界各国の豊かさ調査」では、「日本が世界で一番豊かな国」との報告があり、当に「天上界」の様相を見るようでもあります。
そうした結果が指し示すように、春は花、夏は海山、秋は紅葉、冬は温泉など、「四季折々の娯楽」にも事欠かない「日本の繁栄振り」です。
改まって「仏法」に耳を傾けると、「浮かれ心」が照らし出され、そうした繁栄が「異常」であり、「虚栄」であることに気付かされます。
残念なことに、「仏法」を真剣に求める人は少なくなり、この調子で進めば「日本の物質的繁栄までもが衰退しかねない」と言えるでしょう。
来たるべき時代での「真の幸せ」のために、今、この瞬間にも、心を引き締めて「仏法を聴聞」していただきたいものです。
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今月の行事案内
・常例法座 6月20日(水曜日)午前&午後
どなたでもお誘い合わせお参りください
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