家庭法座 No.368 号
夢のごと 早や年の瀬の きのう今日
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令和2年も早や「年の瀬」になり、あと一ヶ月で年があらたまります。
まさに「光陰は矢の如し」などと喩えられますが、月日の去り行く様は、本当に夢のようですね。
それにしても、今年は「新型コロナウイルス感染拡大」によって、世界中が大変な状況になってしまいました。
日本においても、「感染拡大を抑制するために『三密』を避け、『手指消毒』や『マスク着用』、『体温測定』などが必然」となりました。
このように「生活様式が一変」するような「不安」や「恐怖」は、「過剰な防衛本能」を呼び起こし、「人間の本性」を顕わにします。
悪意はなくとも、「買い占め」や「差別」、「誹謗中傷」、「デマ」、「陰謀論」などなど、様々なトラブルも起こりました。
また、「マスク警察」や「自粛警察」、「帰省警察」などなど、「監視社会」を表すような「乱暴な言動」までもが見られました。
動機は、「愛する人を守ろう」とする「家族愛」や「郷土愛」だったかもしれませんが、これらは「全て人間自身に潜む煩悩」です。
何と言っても「人間の心が貧しくなっている」のです。「ウイルスに」ではなく「人に苛立つ」という傾向は、その「最初の兆候」です。
私たちは、今後も「コロナ的なもの」と向き合わざるを得ません。
誰しも心の中に「他者を傷つける鬼」を宿しています。お念仏を通して「何よりも怖いのは『この私』であった」と自覚することが大切です。
お念仏を申しながら「お陰さまで」と感謝し、今日一日を過ごせることは、本当に幸せなことです。
この幸せを他の人々にも拡げて、「来年はもっと多くの幸せを」と念じることであります。
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・常例法座 12月20日(日曜日)午後2時~3時30分
・除 夜 会 12月31日(木曜日)午後3時~
マスク着用の上ご参拝ください
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