被災地布教へ
7日より自家用車にて東北教区に来ています。
昨年に引き続き、仙台別院より「東北教区常例線布教」の依頼を受け、大震災で被災された福島県、宮城県、岩手県の数ケ寺を16日まで巡回布教させて頂きます。
福島県に到着した7日の深夜、大きな地震です。突然のものすごい揺れで恐怖に慄きました。
テレビをつけると「仙台では震度6強を観測した」とのこと。頼りにしている大地が支えにならない恐ろしさを身に染みて感じました。
こんな揺れが毎日続くのです‥‥。
8日は福島県喜多方市のS寺様の常例布教です。喜多方市近辺は震災の被害はなく、いつも通り法座が勤まりました。
少人数のお聴聞ではありましたが、熱心にメモ取りながら聞いてくださいます。法話は「苦悩を超える道」と題して「お念仏の心」をお取り次ぎさせていただきました。
そして、S寺様のご住職より、次のような「喜多方市の風評被害の現状」もお聞かせいただきました。
喜多方市は「蔵」と「喜多方ラーメン」で有名な観光地ですが、原発事故による放射能の影響で、さながら「福島県」というだけで被害の免れた喜多方市までも「危険」との印象が広まっています。
安全は確認されていますが、そんな風評の影響で観光客は激減してしまい、今は人影のない寂しい町になっています。
そんなS寺様の近くにある体育館には、浪江町の人たち約3百人が避難しておられ、喜多方市役所の職員の皆様が炊き出しなど、一生懸命走り回っておられるとのことです。
本日9日は、福島県より高速道路を利用して仙台別院に到着し、担当のM職員より明日からの巡回布教の説明を受けました。
そんな仙台別院の本堂内には、有り難いことに全国各地より寄せられた支援物資が山積みとなっています。
また、仙台別院には連日、北海道や関東から多くのボランティアの方々が来られ、泊まり込みで各被災地へ救援作業に出ておられます。
さらには、仙台別院の仏教婦人会の皆様も、掃除や食事の炊き出しなど、毎日ご尊労されておられることも伺い、頭が下がりました。
当に「身施(しんせ)」の姿を知らされたことです。
尚、福井市より法専寺住職(私の兄)と、牧野法衣店社長の2名が、6日より今朝まで仙台別院から被災地へ物資運搬など、ボランティア活動に奔走してくれたことも、お聞かせいただきました。
さて明日は、仙台別院の常例布教です。
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