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2010年9月 8日 (水)

坊守移動教室

台風9号の直撃の中、「平成22年度 寺族婦人移動教室」が、雛川組(すうせんそ)のK覚寺様を会場に参加人数100人で開催されました。

この「寺族婦人移動教室」は、その年度に会長をされている組(そ)が会場となり、持ち回りで行われています。

年々参加数も増え、ここ数年は100名前後の坊守さんが参加され、福井教区の約400ケ寺中、その4分の1が参加というのですから、大変な行事です。

組(そ)をあげての受け入れ態勢や、行事の内容などに頭を痛められたことと思います。

坊守としていろいろな行事で経験済みとはいえ、その道の人ばかりが集うのですから、緊張もひとしおと思います。

しかし、参加していつも思うことですが、組内(そない)で一致団結し、協力しておられる様子に感銘を受けます。

今回も細かいお心配りやご配慮をいただきました。そして、行事の内容がことさら心に響きました。

終わってしまえば、「なーんだ、そんなに心配したこともなかったなー」と思うのですが、何かと取り越し苦労をするものです。

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ご覧くださいこの人数
今日は4ケ寺に1軒、坊守さんがお留守です

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開会式での献花献灯の模様です

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記念法話は、真宗出雲路派のF師です。ご講題は「もののみになる」でした。

    「もののみになる」は、言葉の区切りの仕方で、
    意味がまったく違ってくる。

    「物のみになる」では「心はないんですか?」と
    間違って解釈されてしまうことがある。

    「もの(人=私)」が「み(実=仏)」と成る。
    その教えが如来の本願なんだ。

    私が仏となることが「もののみとなる」こと。
    いのちの極み、生まれ甲斐であった。
    そのことを知らされることが聴聞である。

F師は熱く語ってくださいました。

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午後からは、はぐるま太鼓の演奏がありました。

はくるま太鼓の説明は、6月27日のすこやかフェスタでも書きましたが、S嘉代子さんが、非行少年たちを引き取り、更生の手立てに和太鼓の演奏をされています。

6月に勝山に来られた時もSさんが、子供たちのいろいろを語られ、演奏を一曲という風にされましたが、今回もその形は変わりませんでした。

ですが、今回はSさんの話の内容が違いました。

会場がお寺ということもあってか、安心して聞いてもらえると思われたのか、ご自身の生い立ち、離婚のこと、二人の娘さんのこと、自殺しようとしたこと、なぜ子供たちの世話をすることになったかなど、込み入った内容を語ってくださいました。

そのお話を聞き、こんなにも熱心にされている訳が納得できました。

納得はできても、真似はできないほどのすばらしいことをなさっています。

    それをこの子たちから教えられ、
    生きる勇気とエネルギーをいつも貰っているいる。

    子供によって光らせてもらっている。
    だから続けてこれたんだ。

と言い切られることのすばらしさ。

子供たちの演奏は、決して上手くはないけれど、ありったけの心を込めて生きたいんだ!という叫びを聞いてほしいと言われました。

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本当に力強い、魂の叫びを、耳だけではなく、体で聞かせていただきました。

自分を傷つけたのは、両親だと思っていたのが、これだけ思ってくれてるのは、両親しかいないと、また仏とも思えたことなど、本当にありがたいご法話を聞いた思いでした。

今日一日、何の心配もせず、法の水にどっぷり浸かった事でした。

台風も心配したほどでもなく、かえって涼しく過ごせました。感謝!感謝!

本当に雛川組の皆様、お世話になりました。有難うございました。