坊守移動教室
台風9号の直撃の中、「平成22年度 寺族婦人移動教室」が、雛川組(すうせんそ)のK覚寺様を会場に参加人数100人で開催されました。
この「寺族婦人移動教室」は、その年度に会長をされている組(そ)が会場となり、持ち回りで行われています。
年々参加数も増え、ここ数年は100名前後の坊守さんが参加され、福井教区の約400ケ寺中、その4分の1が参加というのですから、大変な行事です。
組(そ)をあげての受け入れ態勢や、行事の内容などに頭を痛められたことと思います。
坊守としていろいろな行事で経験済みとはいえ、その道の人ばかりが集うのですから、緊張もひとしおと思います。
しかし、参加していつも思うことですが、組内(そない)で一致団結し、協力しておられる様子に感銘を受けます。
今回も細かいお心配りやご配慮をいただきました。そして、行事の内容がことさら心に響きました。
終わってしまえば、「なーんだ、そんなに心配したこともなかったなー」と思うのですが、何かと取り越し苦労をするものです。
ご覧くださいこの人数
今日は4ケ寺に1軒、坊守さんがお留守です
記念法話は、真宗出雲路派のF師です。ご講題は「もののみになる」でした。
「もののみになる」は、言葉の区切りの仕方で、
意味がまったく違ってくる。
「物のみになる」では「心はないんですか?」と
間違って解釈されてしまうことがある。
「もの(人=私)」が「み(実=仏)」と成る。
その教えが如来の本願なんだ。
私が仏となることが「もののみとなる」こと。
いのちの極み、生まれ甲斐であった。
そのことを知らされることが聴聞である。
F師は熱く語ってくださいました。
午後からは、はぐるま太鼓の演奏がありました。
はくるま太鼓の説明は、6月27日のすこやかフェスタでも書きましたが、S嘉代子さんが、非行少年たちを引き取り、更生の手立てに和太鼓の演奏をされています。
6月に勝山に来られた時もSさんが、子供たちのいろいろを語られ、演奏を一曲という風にされましたが、今回もその形は変わりませんでした。
ですが、今回はSさんの話の内容が違いました。
会場がお寺ということもあってか、安心して聞いてもらえると思われたのか、ご自身の生い立ち、離婚のこと、二人の娘さんのこと、自殺しようとしたこと、なぜ子供たちの世話をすることになったかなど、込み入った内容を語ってくださいました。
そのお話を聞き、こんなにも熱心にされている訳が納得できました。
納得はできても、真似はできないほどのすばらしいことをなさっています。
それをこの子たちから教えられ、
生きる勇気とエネルギーをいつも貰っているいる。
子供によって光らせてもらっている。
だから続けてこれたんだ。
と言い切られることのすばらしさ。
子供たちの演奏は、決して上手くはないけれど、ありったけの心を込めて生きたいんだ!という叫びを聞いてほしいと言われました。
本当に力強い、魂の叫びを、耳だけではなく、体で聞かせていただきました。
自分を傷つけたのは、両親だと思っていたのが、これだけ思ってくれてるのは、両親しかいないと、また仏とも思えたことなど、本当にありがたいご法話を聞いた思いでした。
今日一日、何の心配もせず、法の水にどっぷり浸かった事でした。
台風も心配したほどでもなく、かえって涼しく過ごせました。感謝!感謝!
本当に雛川組の皆様、お世話になりました。有難うございました。
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