国民読書年
皆さん、ご存じでしたか? 「2010年は国民読書年」なのですよ。
この「国民読書年」とは、きっと「読書を推薦し、活字離れを何とか食い止めよう」ということなのでしょうね。
ちょうど本日の午後2時より、勝山市立図書館にて「読書の秋」とも兼ねた「記念講演」がありました。
ご講師は、読み聞かせや、家を開放して家庭文庫を開いたり、また、20年近くも「お話し養成講座」などの活動をされる経験豊富な「○定正世氏」です。
最近は、どこの学校へも「読み聞かせボランティア」の方が入り、「子供たちへ絵本の楽しみを伝えること」に日々励んでおられる所が多いと思います。
私もここ数年、地区の小学校に出向き、そのお手伝いをさせていただいているのですが、未だかつて「講習らしきもの」は何も受講していないので、「この機会に是非」と思い、聴講してきました。
ご講師の「○定正世氏」は、ここ勝山市のお生まれで74歳。現在は滋賀県高島町にお一人で暮らしておられるとのことです。
さて、今回の「記念講演」の講題は「耳から楽しむ読書、想像の世界」です。
本というのは、一人で黙読しても良いが、
声を出して耳に響く音を聞きながら読むと
なお一層、心に響くものがある。
読んでいる自分と、聞いている自分が
一人二役をして、楽しめるというわけです。
講演でご講師は、このように「目だけではなく、音で読んで、想像しながら、膨らませながら、読むことの楽しさ」を、切々とお話しくださいます。
また、ご講師は、「ことりをすきになった山(アリス マクレーラン 著)」という絵本を丸暗記されており、講演の中で淡々と朗読されました。
その「丸暗記の朗読」は、7~8分もあったのですよ。私などは、「まずストーリーよりも、よく覚えられたなー」と感心するばかりです。
その絵本の朗読の後、ご講師は丸暗記された3冊の本の朗読も披露されました。昨晩の献立さえも忘れてしまう私にとって、ほーんと、羨ましい記憶力です。
まっ、私の記憶力のことは、とりあえず横においておき、この「耳から読む本の世界」は、ご講師のおっしゃる通り、想像力を駆り立て、10人が10通りの本を作り上げたことでしょう。
最後にご講師は、地元のS氏の奏でる篠笛(しのぶえ)の伴奏で、「湖の笛」という物語を朗読してくださいました。
その「朗読家と音楽のコラボ」は、それはそれは素敵な体験で、有意義な時間を過ごすことができました。
講演でご講師は、次のようにもお話しくださいました。
読書は、経済的な、知的な楽しみです。
ひいてはそれが、人生をより豊かなものにするだけでなく、感性を磨き、表現力を高め、想像力を豊かなものにし、生きる力となることでしょう。
この歳になって、親への感謝の気持ちがわいてきたり、人生の指針とも思える詩に出会うなど、毎日のお経の如く、自分で声に出して読み上げ、自分の耳で聞いている。
私は74歳、年をとるということも、捨てたものではないですよ。
それは、そのお話しの通り、「長年に渡り朗読活動に活躍された故の若々しさ」が伝わって来ました。
本日の「記念講演」は、「秋の夜長は、ゆっくり読書なぞして過すのも、これまた贅沢でいいかなー」と思わしてくれるご縁でした。
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