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2011年12月

2011年12月28日 (水)

今年最後の法座

昨日、市内から山間へ入った奥深い場所に建つ河久保道場さまにご縁をいただきました。

今年最後の布教であります。

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こちらのお道場を預かる水上甚栄氏は、以前より「視聴覚伝道の活動」をされていて、私自身も大変お世話になっている方です。

雪の降り続く中を、お道場へ向かって車を走らせると、次第に降雪も、積雪も多くなります。

村一帯は、市街地に比べると倍以上の積雪がありました。

雪化粧の景色だけを見れば、一面は真っ白で、汚れのない素晴らしいその景観は、郷愁さえ感じます。

しかし、その土地で住んでいる人々の生活は、本当に大変なことと思います。

そんな大雪の中、今年最後のお道場の法座へと、沢山のご門徒の方々が足を運んでおられました。

それは、在所内のお同行ばかりでなく、市街地や遠く永平寺町からお参りくださった方もあります。

当に、雪をかき分け、かき分け、山峡のお道場へと集まってこられたのです。

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そんな今年最後のお道場の法座は、七百五十回忌法要の「音楽法要」のお勤めで始まります。

それは、水上氏が撮影された河久保道場さまのお手次ぎ寺院「勝縁寺さまの音楽法要の模様」をスクリーンに映しての勤行でした。

法話では、村のお同行よりご質問のあった「安穏」と「あなかしこ」の意味と説明をさせていただき、歎異抄第五条の心をお取り次ぎさせていただきました。

お同行の皆さんは、ストーブに身を寄せ、囲炉裏を囲み、時折パチパチと炭のはぜる音がする中、熱心にお聴聞くださいます。

本当に有り難いご法縁でありました。

朝からずっと雪が降り続き、とても寒い1日でしたが、本堂の中は暖かいお念仏に包まれた世界でした。

この度は、河久保道場さまや、村のお同行の皆さまなど、大変お世話になりました。

そして、過分のご芳志、勿体なく、厚く御礼申し上げます。

どうぞよいお年をお迎えください。明年も宜しく願い致します。  合掌

2011年12月27日 (火)

寒波の峠越える?

当地に出されていた「大雪警報」は、昨日の朝に「注意報」になり、昨日の昼には「解除」となりました。

それでも外に出てみると、今朝も新たに40センチほどの雪が積もっています。

  降っては止み、そして、積もっては溶け
    また、降っては止み、積もっては
溶ける

雪も、こんな周期で降ってくれるといいのですが、なかなか自然は厳しいです。

予報では、「年内に大雪を降らせるような強い寒気が入り込むことはない」とのことです。

これで大雪は収束してくれれば有り難いです。

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今日も除雪から1日が始まる住職

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屋根に積もった雪です

2011年12月25日 (日)

本格的な積雪

23日からの大寒波の影響で、ここ勝山でもまとまった雪が降り、今朝(25日)は「この冬初めての本格的な積雪」となりました。

福井県内でも「豪雪地帯」と言われる勝山ですが、それでも「市街地」と「山沿い」とでは、積雪量にかなりの違いがあります。

山沿いでは1メートル近く積もっているようですが、市街地に建つ自坊の周辺では20センチほどの積雪でした。

いくら「降雪の少ない市街地」とは言っても、もうこれは完全に根雪です。そこで今日は、今シーズン初めて除雪機を稼働しました。

今回の雪は、水分を多く含んだとても重い雪でした。長年、除雪機を操作していると「エンジン音」や「排雪量」でも、その「雪質の違い」が分かります。

不安なことに、そんな「大雪につながる強い寒気のピーク」は、今晩から明日の朝までとの予報です。

はてさて明日の朝にはどれほどの雪が積もることか‥‥、気を揉むばかりです。

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今晩の庭の雪の状態です。
降ったり止んだりで沈みましたが、それでも20センチほどあります。

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同じく今晩の庫裏前の歩道の状態です。
左の雪は、早朝に除雪車が道路上の雪を路肩に押し出していった「雪の塊」です。

2011年12月21日 (水)

海外留学生の法話会

12月度の常例法座は、京都中央仏教学院で浄土真宗を学んでおられる海外留学生の方々をお招きいたしました。

今回のご縁は、本山に勤務する私(住職)の弟の提案から実現したものです。

弟と共に京都を5時に出発し、小雪のちらつく勝山へと足を運んでくださったのは、次の3名の方です。
  ・韓国ご出身のチェ・チュンサム(崔・春三)さん
  ・ネパールご出身のラマ・ススミタさん
  ・ブラジルご出身の佐々木・ネルソンさん

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午前の席では、正信偈のお勤めの後、弟より「本山の七百五十回忌法要の報告」と「留学生の紹介」があり、いよいよ法話会の開始です。

トップバッターは、崔春三(チェ・チュンサム)さんです。

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崔さんは、「浄土真宗に出会ったご縁」と「悪人正機の教えの味わい」を語ってくれました。

韓国でご住職をされていた崔さんは、来日された際に浄土真宗の教えに触れられ、お念仏の教えに魅かれたとのことです。

そして、京都中央仏教学院に入学され、浄土真宗の教えを学んでいかれるうちに「お念仏こそ人生の苦悩を乗り越えていく力になる」と確信されたそうです。

そんな崔さんは、今年得度をされ、浄土真宗本願寺派の僧侶となられました。

特に家族の苦悩を通した「お念仏の喜び」を語られ、「今後は韓国の人々にお念仏を教えを説いて行きたい」と、力強くご法話を締めくくられました。

午後の最初の席は、ラマ・ススミタさんです。

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ススミタさんは、幼い時からカトマンズ本願寺でお育ちになり、そのご縁で来日されたとのことです。

そして、「これからも京都中央仏教学院で学び、教えを深めていきたい」と明るく参詣者に語られました。

最後の席は、佐々木・ネルソンさんです。

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まずネルソンさんは、「両親のお育てのおかげで、お念仏を喜ぶ素養が身に付いていたのではないか」と語られます。

そして、20年間サラリーマンをされますが、父親の姿を見るうちに「自分も父親と同じ道を歩みたい」と僧侶を志されたそうです。

ご法話の終盤では、コンピューターをプロジェクターに接続し、大きな画面で「ブラジルの国の紹介」や「60年前にブラジルの地で浄土真宗を開拓された先駆者のご苦労」などを説明してくださいました。

3人の留学生の皆さんは、流暢な日本語で、それぞれの生き方を通して、お念仏の喜びを一生懸命に語ってくださいました。

1981年(昭和56年)から、長年に渡って親しまれてき「念仏の声を世界に子や孫に」というスローガン(標語)があります。

こうして3人の留学生のご法話を聴かせていただくと、掲げたスローガンの波及もあって、親鸞聖人のみ教えが世界の人々に届いていることを知らされます。

それと同時に、「もっと多くの日本の人々が、浄土真宗のお念仏に遇っていただきたいものだ」と痛感した1日でもありました。

留学生の皆さん、本日はお寒い中を早朝より、本当に有り難うございました。

2011年12月19日 (月)

明るく、清く、美しく

H中学校の研修会を参観してきました。

まず1時限目は、「立志式」です。

この「立志式」は、幕末の福井藩武士、橋本左内が15歳の元服に先立ち、五条からなる「啓発禄」なるものを書きしたため「指針」としたことによります。

これに習い、福井県では中学校の2年生の時に「これまでの自分を見つめ直し、今後の生き方に」ついて発表する「立志式」を行っている学校が多いようです。

昔ならいざ知らず、今「14歳~15歳」というと「まだまだ子供で‥‥」などと思ってしまいがちです。

ですが、今回、子供たちの「立志式」でのスピーチに触れ、そんなイメージはすっかり拭い去られます。

大人のこちらが背筋を伸ばしたほどです。それほど「子供たちの意気込み」は、力強く素晴らしいものでしたよ。

  • いつから大人は、「純粋さ」や「ひたむきさ」、「夢」、「希望」などを失ってしまったのでしょうか?
  • 反対に、「打算的」で「利己的」な心を身に着けてきたのでしょうか?

つくづく「子供たちから元気をもらったり、教わることが多い」と思う昨今です。

それは、1時限目の「立志式」でも肌で感じたのですが、何と言ってもその「極め付け」は、「立志式」の後での「発表会」でした。

その2時限目の発表会では、福井商業高校のチアリーダー部「JETS」の皆さんが、躍動感あふれる演技を披露してくれました。

この「福商チアリーダー部JETS」は、創部3年目にしてフロリダ州オーランドで開催された「2009年全米チアダンス選手権」に初出場し、高校チームパフォーマンス部門(30チーム出場)で総合優勝されました。

そして、今年の3月にも、2位以下に大差をつけて同じく「全米チアダンス選手権」で優勝されました。

そんな本場アメリカの最高峰の大会で「2冠達成」の快挙を成し遂げた皆さんの演技が、H中学校で披露されたのです。

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快挙の主役たち

そんな輝かしい実績を残された皆さんですから、「さぞかし幼い頃からダンスを‥‥」と思っていたら、意外にも「高校生になって初めてダンスをする生徒も多い」とのことでした。

ここH中学校の卒業生であるMさんも、そんなお一人です。

Mさんは、H中学校時代はバトミントン部で、卒業してから福商チアリーダー部に入部されたそうです。

そのMさんも、母校で後輩や、保護者たちが見守る中、華麗にダンスを披露してくれました。

  • 夢ノートに自分の目標や夢を書き綴り、それに向かって努力する
  • 夢は叶えるためにあるんだという強い意志を持って努力する

今回の「発表会」では、そんな「演技に託された大事なメッセージ」が、私の「心」と「体」にも響いてきました。

それは、当に「立志式」にピッタリの「発表会」でした。

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発表会の終盤では、H中学校の生徒もJETSの皆さんから簡単なダンスを教えてもらい、全員で盛り上がりました。

(ウ~ン、私たち大人も、もっともっと頑張らねば‥‥)

2011年12月18日 (日)

嬉しい予報外れ

昨日からの天気予報では、「北陸山間部は50~70センチの積雪」とありました。

この時期、確かにそれぐらい降っても不思議でない積雪量ではあります。

しかし、この冬は、なぜか今まで一瞬の「みぞれ」や「雪」は降りましたが、これまでに市内で積もったことはありませんでした。

このまま雪のない状態が続くとは思ってはいませんが、「ドカ雪だけはごめんだ」と思っておりました。

ヒヤヒヤの一晩でしたが、朝起きて外を見た時の嬉しいこと。積雪は2~3センチほどでした。

嬉しい予報外れでした。

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2~3センチの積雪

しかも、「西日本一」が謳い文句のスキー場「スキージャム勝山」では、天然雪の中オープンしたそうです。

めでたし、めでたし。

2011年12月13日 (火)

バザー&JAZZライブ開催

先日、「四葉のクローバー会(勝山市に住む県外出身者の会) 」で「チャリティーバザーとジャズライブ」を開催いたしました。

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会員持ち寄りの日用品を格安で販売

いろんななご縁から勝山に移り住んでいる私たち会員は、勝山の心暖かい人たちに支えられ、その自然の素晴らしさにも癒され、今日を生かされています。

常々、「そんな日頃の感謝の気持ちを、何か形にして表せないものだろうか?」と、話し合っていました。

そこで「その『おかげさま』の思いが其処彼処へと響き伝わり、さらに太く大きな輪に広がること」を願って「チャリティー」という形で、今回の催しを企画した次第です。

おかげさまでバザーは、盛況のうちに終わり、「売上」と「協力金」の大部分を「東日本大震災救援金」として寄付することができました。

また、ジャズは、県内で大活躍の「社会人アマチュアジャズコンボ Dolabrata(ドラブラタ)」の6人の方をお招きしました。

Dolabrataの皆さんは、ジャズ通な方にも、そうでない方にも、楽しんでいただけるよう歌謡曲、シャンソン、クリスマスソングなどをセレクションされます。

そんなミュージシャンならではの演出の甲斐もあって、華麗な演奏に皆さんは一緒に歌いだし、会場は大いに盛り上がります。

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ジャズライブに聞き入る皆さん

最後に演奏してくださった「上を向いて歩こう」では、会場が一体となり、盛り上がりは最高潮となります。

もちろん、ジャズスタンダードナンバーの演奏もあって、盛り沢山なプログラムで、アッという間の1時間でした。

バザーも、ジャズも、一年の世相を1字で表す「今年の漢字」に選ばれた「絆」を実感しうる催しとなったように思います。

そして、何よりも会員にとっては、たくさんの方々へ「有り難う」を伝えることのできた「素敵な夕べ」となったことです。

皆さん、また盛り上がりましょうね。

2011年12月 5日 (月)

教学徳育

岐阜県の〇宗寺さまの報恩講法要のご縁をいただきました。

〇宗寺さまは、勝山から旧大野郡和泉村を抜け、東海北陸道を通り、関市より山間へ入ったところにある寺院です。

お話を伺うと、羨ましいことにこちらは「岐阜地方でも冬期間の積雪量が比較的少ない地域」なんだそうです。

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報恩講はご住職が指導されている雅楽で賑やかに始まり、そして、報恩講の期間中は好天にも恵まれ、たくさんのご参詣がありました。

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休憩時には、報恩講はもちろんのこと、総代さん方は年間の様々なお寺の行事に積極的に取り組んでおられることも耳にいたしました。

それもこれも、ひとえにご住職の平素のご教化の賜でありましょう。私などは格段の差があり、同じ住職として至らなさを痛感した次第です。

そんな〇宗寺のご住職は、「名古屋刑務所の教誨師」と「笠松刑務所の篤志面接委員」を16年間務められた方でもあります。

毎月の刑務所訪問では、受刑者の相談を受けたり、「釈放前教育」や「法事」などを行い、受刑者の社会復帰も支援されているそうです。

そして、昨年には拙寺へもご出講いただいたように、そのような経験を元に各地での講演へも出向いておられるそうです。

  「同じ人間でも、境遇次第で左右されるのです
   ですから、家庭環境がもっとも大事なのです」

このようにご住職は、いろんな講演の中で「子供の罪は、私の罪」と、刑務所へ毎月通われる高齢の母親のエピソードを語られるようです。

また、「教育」とは、もともと「教学徳育」の略で、「現代は『徳』という大事なものが抜けているのではないか」とのご指摘もありました。

いろいろ学ぶ点が多くあった〇宗寺さまの報恩講でした。

〇宗寺の皆さま、このたびも尊いご縁をいただき、誠に有り難うございました。

2011年12月 2日 (金)

法話会のご案内

海外からの留学生3名による法話会のご案内です。

浄土真宗の教えを学んだ海外の人の話を聞きませんか?

  ・日時:平成23年12月20日(火曜日)
      午前10時より午後3時まで

  ・会場:勝山市本町 西宮寺本堂

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皆さまのお参りをお待ちしております。

2011年12月 1日 (木)

家庭法座 No.259 号

この一年 早過ぎ去りて 年の暮れ

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月日が経つのは早いもので、もう師走です。

年齢を重ねる毎に、時間の経過を速く感じ
年末から年始にかけては、殊更に実感させられます。

今年も多くの出来事がありました。

東日本大震災、野田政権誕生、円高、ユーロ圏の債務危機、
環太平洋経済連携協定(TPP)等々、まさに波乱の年でした。

また、著名人や知人の訃報にも接しました。

この一年、何とか無事に生きてきた
いや、生かされてきたことを、み仏や皆さまに感謝し、
来年も今年以上に充実した日々が送れるように心がけましょう。

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今月の行事

  ・特別法座:12月20日(火曜日)午前・午後
        海外からの留学生3名によるご法話があります。

  ・除 夜 会:12月31日(土曜日)午後3時より

  ・元 旦 会: 1月 1日(日曜日)午後2時より

        どなたでもお参りください。

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