坊守日記 Feed

2012年11月20日 (火)

11月度の常例法座

報恩講が終わり、ホッと一息つく間もなく、早1ヶ月が経ってしまいました。

14日には、強い風や、雹(ひょう)、雷に見舞われ、県境の山間部では昨年より10日、平年より2週間も早く除雪車が出動しました。

その日以来、晴れた日が2日と続きません。一雨毎に寒さが増し、本格的に冬の到来が感じられます。

例年よりも早い冬の到来に、庭の雪吊りも未完成のままで、まるで「追いたてられている」ような焦りを感じている今日この頃です。

そんな冷たい小雨がちらつく本日、11月度の常例法座が勤まりました。

今月の常例法座は、住職の自勤です。参拝者をお迎えするのも、私一人での対応で、初心に帰り勤めることができました。

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午後の法座では、食後ということも重なり、ストーブで少し暖かくなりすぎ、ウトウトと涅槃の境地に至る方が続出です。

かといって、ストーブを切ると一気に寒くなりますので、切るに切れない中、法座も終了の時刻となってしまいました。

今年も残すところ、あと1ヶ月少々となり、1年で最も慌ただしい季節の到来です。また、ややもすると、どうしても暖かい部屋にこもってしまいがちなこの季節です。

ここで、がばいばあちゃんの名言を
  暑い、寒いと、うるさく言うな
  夏は冬に感謝し、冬は夏に感謝しんしゃい

今日お参りくださった皆さんや、がばいばあちゃんのように、怠惰に時間を過ごすことなく、冬の木枯らしにも臆することなく、一回、一回のご縁を大切に勤めていきたいものだと思わせていただいたことです。

Nanmandabutsu...Nanmandabutsu...。

2012年9月20日 (木)

彼岸会

月日の経つのは本当に早いですね。「残暑厳しい」なんて言っている間に、今年も早や「秋の彼岸会」となりました。

ここの所、公私共に「超」がつくほど、バタバタとした忙しい日々が続いています。

そんな中で迎えた「彼岸会」は、気心の知れた参詣の方々と共に過ごすことができ、心を平静に戻す良い機会となりました。

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法座は「住職の自勤」でしたので、ご接待から解放され、気兼ねなくお聴聞ができ、ゆったりと亡き方々の往かれたお浄土へ思いを馳せることができました。

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幾日ぶりでしょうか、用意した扇風機を使わずに過ごせ、本当に今日は、身はおろか、心までも爽やかな一日となりました。

まけよ蒔け 仏の種も 彼岸から

当にお彼岸を、そして、参詣の方々を縁(種)として、忙しさでつい忘れがちになる「仏恩(ぶっとん=仏の恵み)」を憶念させていただいたことです。

なまんだぶつ、なんまんだぶつ。

2012年7月28日 (土)

熱い子供の集い

今日も猛暑日の一日でしたね。「この暑さなら優に35度は超している」と感じましたが、実際は33度とのことです。

予報では、「来週一週間は、今日以上の猛暑日が続き、35度~36度が予想される」とのことです。

屋外ならまだしも、「屋内で過ごしていても、熱中症を起こす」とのことですから、気をつけなけらばなりませんね。

そんな暑さの中、「龍川組(りゅうせんそ)寺青会(青年僧侶の会)主催」の「ほとけのこどものつどい」が開催されました。

・会場:照源寺さま
・参加者:年長さんから6年生までの22人
・スタッフ:6人
・特別指導者:仁愛高校のお姉さんたち12名と先生

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お勤めも真剣そのもの

お勤め、法話のあとは、いよいよお待ちかねのレクリエーションです

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暑さを吹っ飛ばすような若々しい仁愛高校のお姉さんたち

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お姉さんたちの指導の下、子供たちのこの集中力

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絵本、紙芝居、缶積みゲーム、似顔絵描きゲーム、爆弾ゲームなど、楽しい時間はアッという間に過ぎ、早や昼食の時間です。

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みんな美味しそうに食べていますね。後片付けをしてお別れです。さようなら!

今年も、勝山の異なった地域から、年代の違う子供たちが集まってきてくれました。

自己紹介の時は、恥ずかしくてモジモジしていた子供たちも、アッという間に打ち解けてくれ、楽しく「ほとけのこどものつどい」ができました。

集まった子どもたちが、仲良くしている姿はとても微笑ましく、自分も童心に返ったような気持ちになり、楽しいひとときを過ごしました。

きっと、参加してくれた子供たちは、「夏休み早々の良い思い出」となったのではないかと思います。

また来年も待ってますよ。  でも、暑かった coldsweats01

2012年7月27日 (金)

今年も始まりました

ここ2~3日、日中の気温は、うなぎのぼりに上昇中です。そして、子供たちは、待ちに待った夏休みを存分に謳歌している真っ最中です。

そんな中、恒例となった「ラジオ体操とお勤め会」が、今年も西宮寺の境内と本堂で行われています。

今年で10年目を迎えるこの「夏休み恒例の行事」ですが、「ようやく地域全体に浸透し、自然体で受け入れられるようになってきた」と感じます。

それは、「単なるイベント会場」のみに留まらず、「聞法の場」ということが、「地域の皆さんにも、当然のごとく感じられるようになった」ということでしょうか。

皆さん、ラジオ体操が終わると、本堂に背を向け帰宅されるのではなく、それが極々自然の流れであるかのように、本堂へ上がってくださいます。

それは、誰に促される訳でもなく、子供も、大人も、自ら進んで本堂へ上がってくださるのです。

やっぱり「継続することが一番の教化に繫がる」のでしょうね。

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子供も、大人も、ほぼ同人数で行われる本町4区のラジオ体操

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お勤めも熱心に、しかも、大きな声が出るようになりました

こうして大人も、子供も一緒にお参りして、ご法話に耳を傾けてくださることが、何より嬉しい今日この頃です。

この喜びも、10年目にしてやっと感じることができるようになりました。

浄土真宗でよく使われる言葉ですが、「お育てをいただく」とか「お育てに預かる」とは、この私のことだったんですね。

Nanmandabutsu...Nanmandabutsu...

2012年7月 2日 (月)

富山よりの団体参拝

梅雨らしい雨降りの空模様となった7月1日、富山県よりT寺さまご一行、33名のお同行方がご参拝くださいました。

T寺さまご一行は、初めてのご参拝で、ましてや、この雨の中です。

そこで、「道に迷い、拙寺を通り過ごされては大変」と案じ、布袍に畳袈裟を着用した住職と県道に出て、ご一行をお待ちしていました。

そんな甲斐もあって、バスの運転手さんが私たちに気付いてくださり、無事に山門へとバスを誘導させていただくことができました。

バスから降りてこられるご一行は、口々に「アラ、すぐ目の前が本堂だわ」、「これなら傘も要らないわね」と、ホッとしたご様子です。

きっと皆さん、「お寺」といえば、「長い参道の後に、段差の高い階段をグイグイ登る」といったイメージを持たれていたのでしょう。

拙寺は、山門へ観光バスも横付けでき、その上、「山門を入ってすぐ本堂」といった立地で、特にご年配の方に喜ばれています。

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本堂に入られたご一行は、T寺ご住職の調声にて勤行されます。皆さん、勤行聖典を携帯され、大きな声でお勤めされました。

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普段、「人形御絵伝」は、内陣の右余間に展示しています。ですが、今回は下陣に並べ、皆さんにご覧いただきました。

こうして下陣に並べることで、「一度に大勢の方がご覧になれ、また、説明もしやすい」といった利点があります。

ご一行へは、まず、「人形御絵伝」の流れを説明し、その後、細部にまでこだわった「人形御絵伝」をご覧いただきました。

皆さん自由に、それも間近で様々な角度から鑑賞することができ、本当に満足しておられた様子です。

ちょっとした配慮で、こんなにも満足してもらえることもあるのですね。

お迎えする側の私たちにとっても、大変に嬉しいことでした。

2012年6月28日 (木)

T保育園参拝

梅雨とはいえ、晴天が続く蒸し暑い今日、園児たちが今月も元気いっぱいの笑顔で参拝してくれました。

園児たちの足で15分ほどでしょうか? 寺へ着いた園児たちは、じっとりと汗をかいていました。

この梅雨時期の参拝は、雨天延期になることが多く、今日のこの日に参拝できたことは、本当に希なことかもしれません。

園児たちは本堂へ入り、阿弥陀如来さまへ元気に挨拶を済ませると、持参した水筒の飲み物で一息です。

さあ、まずは「お話し」からです。お話しの時は、できるだけ正座をして聞いてもらいます。

園児たちは、「正座」のことを「お母さん座り」と呼んでいます。

ちなみに「お父さん座り」は「あぐら」で、「赤ちゃん座り」は「膝を伸ばす姿勢」、「運動座り」は「足を三角に立てる姿勢」なんだそうです。

今日、改めて気付いたのですが、お話しを始める前に「足が痛くなったら赤ちゃん座りをしてね」とお願いすると、行儀良く正座して聞いてくれるようです。

何事も頭ごなしに「こうしなさいよ」というと、返ってダメなようですね。

先月は、「目には見えなくても、存在するものは、たくさんあるんだよ」ということをお話ししました。

おさらいすると、みんなしっかり覚えていてくれて「風」と返事が返ってきました。

今日は「見えなくても、いるもの」の第2弾です。

絵本「こびとづかん」でお馴染みの「なばたとしたかさん」の「みんなのこびと」を聞いてもらいました。

絵がいわゆる「普通のコビト」と違って「キモカワいい」ので、イメージに合わないように思っていたのですが、意外や意外、想像以上に園児たちに受け入れられているのです。

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園児たちは、たくさんのコビトの名前を知っていて、私に教えてくれます。

さて、世の中には「見えるもの」と「見えないもの」があります。

むしろ「見えないもののほうが、大切なものは多い」と私は思うのです。

現実は、たくさんの「目に見えない大事なもの」によって支えられている気がいたします。

楽しい時、嬉しい時、悲しい時、嫌な時、どんな時でも見ていてくださる方がいらっしゃいます。

園児たちに「その方に『ありがとう』と、お礼を言うのがお参りなんですよ」とお伝えしました。

園児たちは、とても一生懸命に聞いてくれ、「もっと聞かせて」のリクエストに応えて「ともだちをたすけたゾウたち」も読みました。

みんな手を振りながら名残惜しそうに帰って行きました。

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また、来月にね~

2012年5月25日 (金)

見えなくてもあるもの

今年度も、T保育園のキリン組さんの園児たちが、月一回の参拝に来てくれています。

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二回目の今日は、あいにく小雨が降る天気でしたが、皆、元気に傘をさしてお参りです。

前回は、昨年度お参りしてくれたお兄さん、お姉さんたちと一緒だったので、初めてでも、見よう見まねでチャレンジしてくれていました。

でも、今回は、どの子ども達も、幾分緊張ぎみです。

どうも、保育園で先生に「お寺では静かに」と言われてきたのでしょう。

皆、口々に「静かに!」、「静かに!」と言い合いながら入ってきました。

今日は、最初に「いのちのまつり」を聞いてもらいました。

目には見えないけれど、沢山のいのちをいただいて、私のいのちがあること、そして、そのいのちに見守られていることをお話しました。

  みんな!目には見えないけれど
  ちゃんとあるものがあるよ!

  たとえば、雨の日の太陽は
  見えないけれど、ちゃんとある。

  そして「風」も、そうですね。

  今からうちわで、風をみんなに届けます。
  風が見えるか、しっかり見ててね。

大きなうちわで、あおいで、風を送りました。

みんなは、すぐさま、見えた!、見えた!、と嬉しそうに、答えてくれました。

  坊守:えっ!見えたの?
  園児:うん、見えたよ!
  坊守:じゃあ、何色だった?
  園児:きいろ!
  園児:しろ!
  園児:くろ!
  坊守:う~ん、もういいです。

子供たちの、想像力にはかないません。なかなか、こちらが思うようには、答えてくれません。

でも、子供たちには、見えるのかもしれませんね。

今年も、子供たちと一緒に、仏さまにお会いしましょう。

2012年5月11日 (金)

チェロミニコンサート

チェロ演奏会のご案内

拙寺の永代経法要は、すでにご案内させていただいた通り、5月19日の夜、そして、20日の午前と午後に勤まります。

例年、19日の夜は、遠方より壮年の方々が多数お参りくださいます。

そこで、今年の永代経法要では、勝山市国際交流員の「マーク・フミヒコ・オハラさん」に依頼して「チェロのミニコンサート」をしていただくことにいたしました。

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マークさんは、昨年の8月に米国ハワイ州より勝山市へ、「第8代国際交流員」として着任された方です。

着任以来、国際交流サロンのイベント企画、小学校訪問、英会話教室など、幅広く活動をされています。

そんなお忙しいマークさんですが、昨年の12月に開催した「海外留学生による布教大会」の際には、わざわざ西宮寺へ駆け付けてくださいました。

そして、参詣の皆さんに日本語で挨拶してくださり、また、お念仏を学ぶ留学生たちとも話が弾み、さらには、家族で本願寺ハワイ別院へお参りされていることなども、お聞かせいただきました。

そんなご縁から、今年の永代経法要では、本堂にてマークさんお得意の「チェロの演奏会」をしていただくことにいたしました。

この「チェロの演奏会」は、19日(土曜日)の夜7時より始まります。そして、マークさんに演奏していただく曲目は、次のようになります。
  ・映画「おくりびと」のテーマ曲
  ・美空ひばりさんの「川の流れのように」
  ・バッハの「無伴奏チェロ組曲の第一番」
  ・サンサーンスの「白鳥」  等々

晩春の夜のひととき、「チェロの響き」と「仏法聴聞」で、心静かに亡き人を偲ばせていただきましょう。

どうぞ、19日(土曜日)の夜は、なにとぞ時間を割いていただき、皆さまお誘い合わせの上、ぜひとも拙寺へと足をお運びくださいませ。

一同、心よりお待ち申し上げております。

2012年4月18日 (水)

勝山弁天桜

勝山市でも、ようやく待ちに待った「桜」があちこちで咲き始め、弁天桜もここ2~3日の好天気で「アッ」という間に8分咲きになりました。

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12日(水曜日) まだ固いつぼみ状態でした

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14日(土曜日) ふっくらと膨らんできました

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そして、昨日17日(火曜日)と、今日18日(水曜日)の2日で、弁天桜は、な~んと一気に「8分咲き」になってしまいました。

今週末の「弁天桜まつり」には、どうか散らないで、咲いていてね!

九頭竜川に泳ぐ「色鮮やかな150匹の鯉のぼり」と「弁天桜のピンク」そして「加越国境の残雪の白」、「目の覚めるような空の青」のコントラストは、なんとも素晴らしく、息をのむ美しさです。

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私は、「勝山の風景ベスト3」のひとつに挙げています。

2012年4月13日 (金)

進級の報告参拝

昨年度の一年間、お寺へお参りしてくれたT保育園K組の19名のお友達が、「進級の報告参拝」にやってきました。

そして、4月からK組になった15名のお友達も、揃って参拝してくれました。

新旧のK組を合わせると、34名もの参拝になりますので、「どうなることか」と、ちょっと心配でした。

ですが、そこは、一年間お寺へ通ったひとつお兄さん、お姉さんたちですから、行儀作法がしっかり身に付いています。

お参りの作法は、形になっていますし、「がんばったで賞」を受け取るときの様子などは、もう神妙そのものです。

毎年思うのですが、「一年でこうも逞しく成長するものなのか」と、感心させられます。

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進級したK組のお友達に、「一年間、お寺で経験したことで、何か覚えていることはありますか?」と尋ねてみました。

すると、みんな本当によく覚えていてくれて、絵本、歌、お話し、パネルシアター、劇など、次々に挙げてくれます。

質問した私が、もうすっかり忘れている事柄もあって、「そう言えば、そんなこともあったっけ?」と、恥ずかしくなるほどでした。

幼い時から、おかげさまと「手を合わす習慣」、有り難うと「感謝の言葉を伝える習慣」が、少しでも身に付いたのなら、嬉しい限りです。

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この一年を振り返り、子どもたちの持っている「素直な心」や「好奇心」、「眼差し」、「笑顔」に、「元気を与えられたなぁー」と思ったことです。

新K組さん、来月からも、どうぞ元気にお寺へ来てくださいね。

そして、旧K組さん、街で出会ったら声をかけてね。そして、元気でね!